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オリエンタルな夢 小泉八雲と霊の世界
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房/ |
発売年月日 | 1996/10/15 |
JAN | 9784480823311 |
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オリエンタルな夢
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オリエンタルな夢
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ラフカディオ・ハーンの日本論や物語を、とくにアニミズムに照らして分析。 ハーンは、母親から引き離されて暗い少年時代を過ごしたアイルランドで、ケルト民族の習俗に強い印象を受けていた。 また、キリスト教に疑いを抱き、同時に常に家族不在の不安に苛まれていた。 そうした背景もあって、...
ラフカディオ・ハーンの日本論や物語を、とくにアニミズムに照らして分析。 ハーンは、母親から引き離されて暗い少年時代を過ごしたアイルランドで、ケルト民族の習俗に強い印象を受けていた。 また、キリスト教に疑いを抱き、同時に常に家族不在の不安に苛まれていた。 そうした背景もあって、「怪談」のような自然の不可思議、血縁の呪いのような物語に強い関心を持ったようだ。 ハーンの文章を検討する中で、著者は、とくに樹木に霊的な存在を見出す日本人の感受性に着目している。森も材木もwood、としてしまうヨーロッパ人とは違う、木そのものを神とすることは日本人には当たり前だし、それにハーンは大いに心を打たれた形跡がある、と。 この説をどう思うかはともかく、私も例えば一人登山中に雨に降られ、霧が深くなった中で木々に囲まれると恐怖とも安心ともつかない霊的な感覚を覚えることは確かにある。 水木しげるの本に出ていたが、昔、マタギが森で迷うとそのまま木になってしまう、それを「木霊(こだま)」と呼ぶという。すごくよくわかる。 こういうのは森林限界を超えた高山では逆に味わえないトリップ感と言える。 さて、本書は人によっては、「ハーンの分析の形を取りつつも、結局は手垢のついた一神教対アニミズムの日本万歳論なんじゃないの?」と思われるかもしれない。 そういう面もないとは言えないが、でもやはり自然は(神様が作ってくださった、ではなく)神様そのもの、というようなアニミズムの感覚は少なくとも私にはしっくり来てしまうし、それをこれほどまでに美しく言語化してくれた外国人のハーンのことを贔屓してしまうのであった。
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