商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 作品社 |
発売年月日 | 1995/02/25 |
JAN | 9784878932182 |
- 書籍
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令嬢クリスティナ
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令嬢クリスティナ
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商品レビュー
3.7
3件のお客様レビュー
作品自体は過去、二度ほど読んだが、 また読みたくなったので、こちらの古書を購入。 ルーマニア出身で、 母国語で小説を書いた宗教学者エリアーデの長編で、初出は1936年。 ドラキュラやカーミラのような あからさまな吸血鬼は登場しないが、 処女のまま命を落とし、現世の生身の恋愛に激し...
作品自体は過去、二度ほど読んだが、 また読みたくなったので、こちらの古書を購入。 ルーマニア出身で、 母国語で小説を書いた宗教学者エリアーデの長編で、初出は1936年。 ドラキュラやカーミラのような あからさまな吸血鬼は登場しないが、 処女のまま命を落とし、現世の生身の恋愛に激しく心残りがして 死に切れない令嬢の亡霊と、 それを恐れつつ崇拝する身内の女性たち、 そして、その没落貴族の館に滞在する男が誘惑される姿が描かれる、 血の匂いが漂うエロティックな恐怖小説。 1907年のルーマニア大農民一揆の折に射殺されたはずの 令嬢クリスティナだったが、正式に埋葬されておらず、 遺体の行方も知れないため、幽霊になったのではと囁かれる、 そんな愛欲に飢えた不死者(アンデッド)が 夜な夜な男を求めてさまよい、 主人公の画家に目をつけた――という物語。 亡き伯母の霊に支配されているかのような 美少女シミナ(館の未亡人の次女)の、 男たちを翻弄する大人びた言動がインモラルで蠱惑的で魅力たっぷり。
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ルーマニアの怪奇小説。 吸血鬼とかフランケンシュタインとか、それ系の悲しいホラー。 一気に読んだから面白かったんだと思う。 細かいところは不満いっぱいなんだけど。 お母さんの食欲はなんなの?とかあの野郎クズすぎだろとか。 あとがきではあの子が一番怖かったと書いてあったけれど、あれはわりと王道パターンじゃないか?とか。 主人公?の迷惑な自負と情けなさのバランスが絶妙。 どこまで人のせいにすれば気がすむんだ。 でも面白かった。 文章は誰視点だかよくわからない。 そのわりには読みやすい。これはそういう文体なのかな? 私はやっぱりおしまいの狂気が一番怖かった。 個々の狂気はホラーとして読めるけれど、集団の狂気は現実を思い出させる。
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幻想小説でありホラー小説。農民一揆で殺された貴族の娘・クリスティナの幽霊にまつわる怪奇譚。 クリスティナの存在をにおわせるモスク一家の奇妙な行動に始まり、徐々におどろおどろしい雰囲気が盛り上がっていく。特に姪のシミナは、9歳とは思えないほど恐ろしさを感じさせるキャラクターだ。段々...
幻想小説でありホラー小説。農民一揆で殺された貴族の娘・クリスティナの幽霊にまつわる怪奇譚。 クリスティナの存在をにおわせるモスク一家の奇妙な行動に始まり、徐々におどろおどろしい雰囲気が盛り上がっていく。特に姪のシミナは、9歳とは思えないほど恐ろしさを感じさせるキャラクターだ。段々おかしくなっていく客人二人の描写も上手く、非常に完成度の高い、怖い話になっていると思う。
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