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戦争犯罪とは何か 岩波新書380
968円
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 岩波書店/ |
| 発売年月日 | 1995/03/20 |
| JAN | 9784004303800 |
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戦争犯罪とは何か
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戦争犯罪とは何か
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商品レビュー
3.3
5件のお客様レビュー
ウクライナに侵攻したロシアが、当初ブチャで犯したロシア軍兵士による住民殺害については、当時様々なニュースで取り上げられた。モザイクのかかった被害住民の姿は余りにも悲惨でセンセーショナルに報道された事から、この国際協調と平和が叫ばれる世の中で、未だこんな事が、よりによって大国ロシア...
ウクライナに侵攻したロシアが、当初ブチャで犯したロシア軍兵士による住民殺害については、当時様々なニュースで取り上げられた。モザイクのかかった被害住民の姿は余りにも悲惨でセンセーショナルに報道された事から、この国際協調と平和が叫ばれる世の中で、未だこんな事が、よりによって大国ロシアの手で行われるのかと、衝撃を受けた。一方こちらも大国中国が新疆ウイグル自治区で実施している民族浄化についてはかねてから国際社会で問題として取り上げられているものの、中国はその実態をひた隠し続けている。これらジェノサイドが本来良識を持ち他国の模範となるべき経済大国によって行われ続けているのは由々しき事態である。 かつての日本もアジア太平洋地域を蹂躙し、各国に人民殺害を含む大きな悲劇を齎した張本人である。特に捕虜に対する非人道的扱いをしたバターン死の行進、大量の民間人を虐殺した南京事件、そして強制的に性奴隷として扱った事が今尚大きな問題とされている韓国人の慰安婦の強制など、アジア・太平洋戦争における日本の犯した罪は数知れない。ヨーロッパに目を向ければ、ヒトラー率いるナチスドイツが行ったユダヤ人の大量虐殺。ホロコーストという言葉で知られるこの殺人により亡くなったユダヤ人は600万人とも言われる。 この様に世界史の中では今尚現在進行中のものを含めて、非戦闘員や捕虜に対する扱いを大きく誤った結果、大量の人命が失われてきた。これこそ地球人による同じ地球人の浄化作用とも思える行為だ。こうした「非人道的」な行為を防止すると共に、その発生の大きな要因となる戦争そのものを取り締まるため、国際社会は数々の検討と法整備を行なってきた。 よく日本人を裁いた極東軍事裁判や同じくドイツを裁いたニュルンベルク裁判などが、罪刑法定主義に反する例として、勝者による敗者の一方的な裁判であり無効だとする主張がなされる事があるが、そもそも戦争を起こしたのは日本であり、ドイツである。その遂行過程に於いて、人道に反する行為を犯したのも両国である。確かに戦勝国の中にも様々な非人道的な行為があり、それについて裁かないと言うのは問題であるが、日本とドイツの戦争犯罪がそれによって消える事はない。そもそもその様な行為に至るまでは複雑な事情(陰謀論なども多くあるが)があり、犯罪と断定された行為が行われた状況や当事者を中心とした関係者の数を正確に測る事は無理であろう。いつ死ぬか分からない戦場という極限の状態、厳しい軍律に縛られ命令絶対服従が当然の世界。どこまでが戦闘で何処からが殺人かなど、とても正確に分かりようがない状況。 だがこうした状況にある事を理解しつつ、何が戦闘で何が戦争犯罪かを分ける試みに挑み、そして戦争と言えどもルール化していく。その向き先には無辜の無抵抗の人々を不要な死から解放する目的がある。戦争は武力を用いた外交である、という言葉が示す通り、戦争の発生自体を抑止する事は、これだけ複雑に利害関係が絡む世界全体を見渡せば困難である事は理解できる。せめてもルールが無ければ進め方も残虐極まりない状態に発展する恐れがあり、終わらせ方も誰にも分からなくなる。 国際社会が過去を振り返り、少しでも不要な死から人類を救おうとする試みを、歴史的背景から、戦争犯罪の実態から振り返るのが本書である。 毒ガスなどの化学兵器や、無差別的な破壊を齎すナパーム弾がルールにより使用禁止措置が強化された様に、科学技術の誤った利用による兵器は益々進化を遂げるだろう。だがそうした兵器が扱われてからルール整備するのでは遅い。そうなる前に未来の惨状を予測してルール自体を進化させて行く必要がある。そしてその時また新しい戦争犯罪の定義が出来上がっているだろう。 犯罪は始めるまでの理由や根拠、それに用いた手段と結果、そしてそれを止める事が出来たか、誰がどの様な状況で可能だったか。そして計画的であったか、やむを得ない偶発的なものであったか、など考慮すべき点は多く、未来にわたり完全に戦争を発生させないと言うのは夢のまた夢なのかもしれない。少なくともその戦争犯罪と国際法の整備の経緯を理解する事は、将来の平和を追求する地球人の1人として必要だろうと思う。たとえ核兵器一発で一瞬にして私が死んだとしても。
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戦争観が変われば、戦争犯罪観も変わるとして、戦争観と、戦争犯罪の内容や処罰のあり方の歴史的変遷を解説している。
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- ネタバレ
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1995年刊。著者は関西大学教授。 近代前期(ナポレオン処罰)~現代=国際連合発足→ベトナム戦争→ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争期ほか90年代までの「戦争犯罪」の各種テーマを網羅的に叙述する。 故に、ニュルンベルグ・極東裁判だけに言及しているわけではない。 一言で言えば岩波らしく、難易度が高いがキチンとした書という印象である。 それは、後記①~④の広範囲な難問を、新書サイズで叙述しようとした点にある。 すなわち、 ① 戦争犯罪に関する要件や戦争犯罪観に関する歴史的変遷。加えて、近代初期~90年代という長期間な点。 ② 犯罪論、刑罰・科刑論の基礎概念、例えば罪刑法定主義(特に事後法の禁止)、個人責任の原則と例外=法人・団体・組織的集団に対する科刑論。国家の法人としての犯罪主体性や、支配・被支配関係下にある複数個人の共謀共同正犯論に対する問題意識、 ③ 戦争犯罪特有の問題、例えば平和に対する罪、人道違反の罪の内容。侵略戦争やジェノサイドの定義(例えば、言語使用禁止という精神的な民族破壊施策はそれだけでは、刑事罰を科す要件としての「ジェノサイド」とは看做されていない)。さらに極限状態の抗弁・上官命令服従義務の抗弁など。 戦争における特殊事情の一般論への反映。 ④ 国際公法一般論への理解。 具体的には、条約なき場合における慣習的拘束。あるいは条約の勿論解釈の是非とその範囲など。 かように国際法から刑事法学、さらにはその歴史的変遷に加え、政治・外交・軍事状況などといった、広範な前提知識とその理解、それらへの問題意識の醸成が求められるためである。 それに言及しようと努める著者の見識は納得のそれである。 なお、常設的国際刑事裁判所の希望的・期待的観測が本書の最後で語られるが、逆行現象が顕著な現状では、見通しは暗いと言わざるを得ない。 そもそも、国際「政治」学者や歴史学者が叙述する極東・ニュルンベルグ裁判論が食い足りないと感じ続けていた理由が本書で氷解した感じ。 それらはあくまでも裁判(刑事裁判)の問題であるにもかかわらず、刑事法や刑事手続法の○○・言及が不足(流石に事後法ぐらいは言及するが)し、その結果、叙述が表面的とならざるを得ないゆえ。
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