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源頼朝像 沈黙の肖像画 絵は語る4
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源頼朝像 沈黙の肖像画 絵は語る4

米倉迪夫(著者)

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源頼朝像 沈黙の肖像画 絵は語る4

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 平凡社/
発売年月日 1995/03/15
JAN 9784582295146

源頼朝像

¥3,740

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2024/07/29

我々が教科書で「源頼朝」と教わった「源頼朝像」は、源頼朝の像ではなかった! という衝撃的な指摘を行ったのが本書だ。 その像は、神護寺に納められた三像の内の一つだ。 我々が、源頼朝(1147-1199)と信じてきた、ノーブルで知的な顔立ちの武士は、頼朝よりもずっと下った(150年...

我々が教科書で「源頼朝」と教わった「源頼朝像」は、源頼朝の像ではなかった! という衝撃的な指摘を行ったのが本書だ。 その像は、神護寺に納められた三像の内の一つだ。 我々が、源頼朝(1147-1199)と信じてきた、ノーブルで知的な顔立ちの武士は、頼朝よりもずっと下った(150年ほど)、源氏の流れにある「足利直義(1307-1352)像」だと言うのだ。 足利直義(ただよし)は、足利尊氏と室町幕府の二頭制を築いた尊氏の弟だ。 尊氏は、開幕後、実権をこの弟に譲っているから、直義は、実質的な室町幕府二代将軍であると言っても良い。 だから、この像は室町幕府二代将軍「足利直義像」。 それを初めて主張したのが、本書の著者、美術史家の米倉迪夫だ。 この衝撃の説は、当然、賛否両論を引き起こした。 その衝撃の説を、歴史学の立場から徹底的に支持したのが、黒田日出雄だ。 本書を読んだら、その補強説として黒田の「国宝神護寺三像とは何か」を読むべきだ。 両書を読むと、なるほど、我々が「源頼朝像」として馴染んだ顔は、「足利直義像」に違いない、と確信させてくれる。 記憶に深く刻み込まれた思い込みを書き換えるのは難しい。 だが、それをやらざるを得ない、と思わされる。 黒田の本を読むと、我々が「足利尊氏像」と理解している馬上のザンバラ頭の武士は、尊氏の部下だった「高師直」だ、ということも納得せざるを得ない。 ここでも、記憶の書き換えが必要とされる。 そして、本当の「足利尊氏像」は、神護寺三像の中にある、と言う。 タレ目の、いかにも公家然とした武士が「足利尊氏像」だというのだ。 そして、残る一つの肖像が、室町幕府二代将軍、足利義詮。 先ほど、述べたように、初代将軍尊氏は、一時、政務を弟直義に譲っている。 だから、神護寺三像は、  初代将軍「足利尊氏」  二代将軍「足利直義」  三代将軍「足利義詮」 という、初期室町幕府を支配した三人の将軍を描いたものだということになる。 それは、この像を奉納した、足利直義の願文が証明している。 そこに、150年以上前の源頼朝の入り込む余地はない。 人の脳に深く刻み込まれた記憶を書き換えるのは、中々難しいが、衝撃的な新説(真説)は説得力抜群で、納得せざるを得ない。 像と名前を何度も頭に叩き込んで、記憶の書き換えを行わなくてはならない。

Posted by ブクログ

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