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新戦略の模索 冷戦後のアメリカ 冷戦後のアメリカ JIIA現代アメリカ3
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 日本国際問題研究所/ |
発売年月日 | 1994/06/25 |
JAN | 9784819302456 |
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新戦略の模索 冷戦後のアメリカ
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冷戦期における米国の大戦略は対ソ封じ込めを基調とするものであった。 軍事的には核大抑止の提供と兵力の前方展開によって支えられていた。核大抑止はもとより核攻撃の威嚇に依拠するものであり、また前方展開兵力の重要な部分を戦域核戦力が占めていたことから核軍備は封じ込め政策の不可欠な要素と...
冷戦期における米国の大戦略は対ソ封じ込めを基調とするものであった。 軍事的には核大抑止の提供と兵力の前方展開によって支えられていた。核大抑止はもとより核攻撃の威嚇に依拠するものであり、また前方展開兵力の重要な部分を戦域核戦力が占めていたことから核軍備は封じ込め政策の不可欠な要素と考えられていた。 核軍備に依拠した封じ込め政策にとって最大の問題は、実は対ソ抑止効果を確保ではなく、同盟国とりわけ西欧諸国に対する安心感の供与であった。 冷戦後の世界の特徴の1つは米国の安全に対する脅威がおそらくは格段に減少することにある。 冷戦後の世界がアメリカの唯一の超大国として君臨する一極構造になったのかどうかは別として、アメリカが国際社会いおいて抜きん出た存在であることは紛れもない事実であり、そのようなアメリカが経済と社会の債権に注ぐエネルギーと国際主義をどのようにバランスさせながら対外政策を展開していくかは世界の平和と安定に大きな影響を及ぼす問題である。 アメリカにはまだ脅威があるから依然としてかなり高水準の国防費を必要とされている。 冷戦後のグローバルな安全保障を考えた場合、アメリカの軍備管理政策に対する依存度は引き続き大きい。 アメリカ一国だけではグローバルな安全保障問題に対応できないことは、湾岸戦争の例を見ても明らかである。 地域紛争の発生要因を、ある国家あるいはそれを取り巻く地域における秩序(社会秩序)の成立から分析することも可能である。 いまだに体系的な紛争管理レジームを構築するほどにまで制度化されていないのが現実である。 冷戦後の紛争管理レジームを展望する場合、国連とアメリカとを結ぶ特定の制度的枠組みはまだ存在しない。 外交歴史家ジョン・ギャディスが「永い平和(the long peace)」と呼ぶまでに及ぶほどの国際政治体系の安定をもたらした。しかし、その冷戦が終結を見た現在、双極構造が解消し、多極化現象が生じ、さらに小国がさらに独自の行動をとるようになり、国際体系から安定性がなくなった。 冷戦の終焉の過程においてもう1つ特徴的だったのは、国際政治と国内政治の相互浸透現象であった。国際政治の国内化、国内政治の国際化が指摘されて久しい。 日本の戦後は、ニクソンショックとニクソンドクトリンをもって事実上終了した。日米摩擦はここから本格的にスタートする。
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