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ハイデッガーを学ぶ人のために
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 世界思想社/ |
発売年月日 | 1994/11/30 |
JAN | 9784790705284 |
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ハイデッガーを学ぶ人のために
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関東と関西、双方のハイデガー研究者による解説的論文をまとめた本。第一部は、プラトン、アリストテレス、デカルト、カント、ヘーゲル、ニーチェ、フッサールとハイデガーの関わりについての解説、第二部は、ハイデガー哲学のさまざまな主題についての解説を収める。また巻頭には、"Sei...
関東と関西、双方のハイデガー研究者による解説的論文をまとめた本。第一部は、プラトン、アリストテレス、デカルト、カント、ヘーゲル、ニーチェ、フッサールとハイデガーの関わりについての解説、第二部は、ハイデガー哲学のさまざまな主題についての解説を収める。また巻頭には、"Sein"を「有」と訳すか「存在」と訳すかという問題に関する考証が、巻末にはドイツのハイデガー全集と日本の『ハイデッガー全集』(創文社)の進捗状況についての報告が付されている。 本書に収められた論文には、「有」という訳語を採用しているものと「存在」という訳語を採用しているものが混在している。このことは(少し皮肉な言い方かもしれないが)ハイデガー研究の現状をありのままに示しており、『ハイデッガーを学ぶ人のために』というタイトルにふさわしいともいえる。じっさい本書の執筆者を見ても、森一郎、門脇俊介、秋富克哉、戸島貴代志といった、それぞれ鋭い問題意識で知られながらもハイデガーに対して互いにまったく異なったスタンスをとる研究者たちが名を連ね、それぞれの立場からハイデガーを論じている。 上記の執筆者以外では、ヘーゲルとハイデガーの関係を論じた杉田正樹、フッサールとハイデガーの関係を論じた榊原哲也の論考が興味深い。杉田論考は、存在と存在者の差異についてのハイデガーの考えと、主観と客観の分裂という近代哲学の問題を、その分裂の根底にあって分裂を生じさせ、分裂として現れているところの運動体として実体=主体を論じるヘーゲルの議論との共通性を指摘し、形而上学を批判するハイデガーの思索に対する疑問を提起している。 榊原論考は、フッサールが純粋意識という内在圏からの「超越」を論じたのに対して、ハイデガーが世界内存在の志向的な態度・振る舞いを可能にしている根本機構としての「超越」を論じていたことを指摘した上で、発生的現象学でフッサールが問題にした、さまざまな存在者に向かう作用志向性に先立って、それらの存在者の地平として機能する世界をあらかじめ与えている受動的で潜在的な志向性についての議論と、ハイデガーが「超越」という概念を用いて論じていた内容との、深いところでのつながりを明らかにしている。
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