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旅の思想史 ギルガメシュ叙事詩から世界観光旅行へ 叢書・ウニベルシタス420
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旅の思想史 ギルガメシュ叙事詩から世界観光旅行へ 叢書・ウニベルシタス420

エリック・J.リード【著】, 伊藤誓【訳】

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旅の思想史 ギルガメシュ叙事詩から世界観光旅行へ 叢書・ウニベルシタス420

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 法政大学出版局
発売年月日 1993/12/15
JAN 9784588004209

旅の思想史

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2005/07/09

 “何かに偏る”ということがあまり好きではない。古典文学も現代ライトノベルも読むし、仏も神も信じはするが信仰はしない。純粋さにも汚濁にも、それぞれに相応の美学があると考えている。甘いものも酒精も好きである。こうしたスタンスはそれなりに苦しい生き方だとは思うが、“何かに偏る”という...

 “何かに偏る”ということがあまり好きではない。古典文学も現代ライトノベルも読むし、仏も神も信じはするが信仰はしない。純粋さにも汚濁にも、それぞれに相応の美学があると考えている。甘いものも酒精も好きである。こうしたスタンスはそれなりに苦しい生き方だとは思うが、“何かに偏る”ということは、相反する両極のどちらかしか知りえない、あるいは多様な選択肢がある場合は、そのうちの1つしか知りえないということで、とても勿体無いと思う。◆こんな自分であるから、大学受験にあたり、特定の分野に縛られない、比較的自由な勉強ができるところを選んだのは、正解だったと思う。実はそこを進めてくれたのは自分の母だったのだが、その時の提案が母にとって思いつきだったとしても、その論理を超えた潜在的慧眼には敬服してしまう。◆本書は、そうして大学に入った自分が、授業で課題として示された最初の本である。そして告白すれば、今現在においても、全てを精読し終えていない本である。◆副題が示すように、文明史の発展に沿って旅行ということの文化人類学的意味と、その意味の変遷を記述するのが本書の主たる企図であろうと思う。神話の時代の旅(それはしばしば英雄譚における“試練”の概念と地続きである)から、現代における観光旅行まで、まさしく自分好みの“偏らない”書であることは疑いなく、従って楽に読破できると踏んでいたのだが、甘かった。高校から日常的に文章に触れていたため楽観視していたのだが、予備知識の乏しい状態で、専門的な内容の訳文を、しかも期限内で読むというのは生半なことでは叶わなかった。◆結局、授業で先生が配布されるレジュメとコメントによって、ようやく飲み込みつつやっていたのだが、その途中、世界的な危機に発展する可能性があるようなとある事件が起こり、「諸君とはより今日的な課題を扱いたい」との先生からの提案により、本書を読むのを中絶し、授業はその事件の考察と討論へと移っていった。◆無論、この時の先生の提案は、自分のいたところの性質からも、また現実世界から遊離しない思想を実現するという意味でも、英断であったことは今でも疑いようがない。しかしながら、そのささやかな代償として、中絶以後の部分については、それまで程の精度では読めなかったことは確かである。他の授業でも毎度のように書籍や論文が提示されたこともあって、本書だけに時間を割くわけにもいかなかった(当然、提出期限の早いレポート課題図書などから先に読んでいくことになる)。◆そのようなわけで、厳密に言えば本書は未読と言わなければならない。今でも本棚の手の届くところにあり、就寝前のわずかな時間や、旅に出る折に幾冊か選んで持っていく本の一冊として、これからも付き合っていくことになりそうだ。(2005/06/08)

Posted by ブクログ

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