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これが原発だ カメラがとらえた被曝者 岩波ジュニア新書194
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/ |
発売年月日 | 1991/07/23 |
JAN | 9784005001941 |
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これが原発だ
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これが原発だ
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商品レビュー
4.5
12件のお客様レビュー
もっとはやくに、この本を読むべきだった。20年以上前のドキュメント。原発の抱える負の側面。放射線量お構いなしで犠牲になる末端の労働者。欺瞞に満ちた謳い文句と資金によって原発を強いられた地元住民。いかにして当事者たちは実態を隠蔽してきたか、被害者たちを踏みにじっていたかをリアルに伝...
もっとはやくに、この本を読むべきだった。20年以上前のドキュメント。原発の抱える負の側面。放射線量お構いなしで犠牲になる末端の労働者。欺瞞に満ちた謳い文句と資金によって原発を強いられた地元住民。いかにして当事者たちは実態を隠蔽してきたか、被害者たちを踏みにじっていたかをリアルに伝えている。執念ともとれる記者の取材、原発内部の撮影は、今日暴露された原発問題の根深さを知ることができる。読みやすく、原発問題のとっかかりにオススメ。
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いやはや、これが現実なのだろう。著者は原発のみならず戦時中のや四日市喘息から話を始め、原子力発電までの公害の実態を赤裸々に語る。原発ムラの医者は、原子炉の中に入って作業している作業員が被爆しても本当のカルテを書けない。書いたらいられなくなる。また「書かない代わりにお金を出す。」な...
いやはや、これが現実なのだろう。著者は原発のみならず戦時中のや四日市喘息から話を始め、原子力発電までの公害の実態を赤裸々に語る。原発ムラの医者は、原子炉の中に入って作業している作業員が被爆しても本当のカルテを書けない。書いたらいられなくなる。また「書かない代わりにお金を出す。」など、なりふり構わぬ原子力の会社。 防護服があるとはいえ、はずさないとノルマを達成できない。 とくに印象深かったのが、核燃料の輸送だ。警官隊が隊列をなして運ぶのだが、近づいたりすると取調べを受ける。原子力発電は国策なのだ。そこまでしてなんで原子炉を動かそうとするのか。 また海外でも原子力発電は続いている。核の汚染は事故がなくても起こりうる。 「正常稼動でも人体に影響が出る。被曝者は出る。」ことを広く知ってもらわなければならない。
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フクシマやチェルノブイリ以降、原発の「そと」にいる被爆者に対してばかりスポットライトが当てられていたような気がするのだが、すでに91年に、「原発労働者」、すなわち原発の内部の作業員たちの被曝にカメラを向けた勇気ある写真家がいました。 工業化や、経済発展に伴う、公害の問題に対して...
フクシマやチェルノブイリ以降、原発の「そと」にいる被爆者に対してばかりスポットライトが当てられていたような気がするのだが、すでに91年に、「原発労働者」、すなわち原発の内部の作業員たちの被曝にカメラを向けた勇気ある写真家がいました。 工業化や、経済発展に伴う、公害の問題に対して真っ直ぐとカメラを向けて主材を続けてきた樋口さん。 石炭も石油も、やはりその採掘にはとても危険の伴うものであったということ。炭鉱事故でも一酸化中毒で、何十人もの死者が出て、十何年も植物状態の息子を見守っている母がいる・・・。 そして、時代は石炭・石油から「安全」「エコ」「クリーン」を謳った「原子力」の時代に、マスコミも煽りたてた。 けれども、原発の内部の実態はどうなのであったか。 決して、機械作業によるハイテクを駆使した近代化の産物、未来の理想エネルギーなどではない。 まるで「宇宙人」のような作業服にマスクをあて、熱い炉内の除染作業にあたって、内部被曝を受け続けているのである。 まだ原発で死者は出ていないというが、そんなものは大ウソである。原発の作業者が何人も労災の認定も受けないまま、被曝して死んでいる。しかし、それを病院も国も認めてくれないというのである。 「原子力」などではなく、「原始」力などと揶揄されているくらい、原発で働く人々の実態と言うものは酷いものなのだ。 「電気が不足するから、無資源国だから、原発が必要だと人々は言います。しかし、そういう人も一度でも原発内の放射能渦巻く労働現場に立ってみたら、本当に原発が必要なのかと疑問がわくことでしょう。目先の豊かさにどっぷりとつかり、経済だけを最優先させて、人間をどこかにおいてきてしまったことに気づくでしょう。」 核燃料の輸送も危険に満ちていて、報道はほとんどされていない。 著者は、核燃料輸送を追跡取材して、警察や機動隊からも止められたという。 「原発は一企業に止まらず、国家権力を総動員しながら推進されています。大マスコミにはなかなか手を出しませんが、フリーのフォトジャーナリストにはあからさまに圧力を加えてくる、権力の恐ろしさを身を持って体験した追跡行でした。」 それでも、日本の繁栄、発展、国防のために原発が必要だ、という人は、一度原発内の実際の現場をを見てほしいと思わされた。
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