1,800円以上の注文で送料無料

方丈記を読む 講談社学術文庫
  • 新品
  • 書籍
  • 文庫

方丈記を読む 講談社学術文庫

馬場あき子, 松田修【著】

追加する に追加する

方丈記を読む 講談社学術文庫

704

獲得ポイント6P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 1987/10/10
JAN 9784061587595

方丈記を読む

¥704

商品レビュー

4

1件のお客様レビュー

レビューを投稿

2018/07/24

歌人の馬場あき子と国文学者の松田修が、『方丈記』のテクストにそくして、その魅力を語っている本です。 松田は、「孤」(みなしご)という鴨長明の自己規定のうちに彼の幼児性を指摘しています。また、「正」と「反」だけが綿々とつらなって「合」が欠落している『方丈記』の文体上の特徴から、俗...

歌人の馬場あき子と国文学者の松田修が、『方丈記』のテクストにそくして、その魅力を語っている本です。 松田は、「孤」(みなしご)という鴨長明の自己規定のうちに彼の幼児性を指摘しています。また、「正」と「反」だけが綿々とつらなって「合」が欠落している『方丈記』の文体上の特徴から、俗生への未練を断ち切れない人物像を読みとりつつも、そもそも長明に遁世を妨げるほどの現世のほだしなどなかったのではないか、「ひょっとしたら長明は、世の人が価値とみるような捨てるべきなにものをももたない、あるいはほとんどもたない遁世者であったのかもしれない」という、ある意味で意地の悪い見方を示しています。 一方馬場氏は、歌人としての立場から長明の歌が二流のものだということを指摘し、しかも長明自身がそのことを十分すぎるくらい知っていたのではないかと述べています。 こうした両者の対談を通じて、あまりにも人間くさい長明の姿が浮き彫りにされています。しかも、仏道にも数寄の道にも没入できず、自己分裂の中に生きた長明の「隠遁」を、そのままのかたちで救い出そうとしているところに、馬場、松田両氏の「人間」をどこまでもいとおしむまなざしが感じられます。

Posted by ブクログ

関連商品

同じジャンルのおすすめ商品

最近チェックした商品