商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 1986/02/20 |
| JAN | 9784106003035 |
- 書籍
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謎とき『罪と罰』
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謎とき『罪と罰』
¥1,980
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商品レビュー
4.6
8件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『またぐ』と『罪』がリンクしている単語ってのがすごいと思った。 名前に潜んだ666は思わずワクワク。 ザルニーツィナさんの名前の意味も仕かけがすごくてゾワーっとした! ラスコリニコフが無意識領域で自分を過大評価しちゃう理由がそんなところに。彼が住む階もその要因なのだね。 『むきだし髪の女』は寒い国ならではの色っぽい言葉で魅力的。 この読解本が13章で終わる構成なのもカッコいいです。
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「謎とき」三部作の記念すべき第一作。 「罪と罰」を、神話、民俗学、言葉の原義の中に読み解いていく。 「罪と罰」とは、何と奥深い、多義的な小説なのか!と、感動を新たにしてくれる。 ラスコーリニコフの未来をカラマーゾフに繋げてみせるラストも見事。 ドストエフスキーは登場人物の名前、...
「謎とき」三部作の記念すべき第一作。 「罪と罰」を、神話、民俗学、言葉の原義の中に読み解いていく。 「罪と罰」とは、何と奥深い、多義的な小説なのか!と、感動を新たにしてくれる。 ラスコーリニコフの未来をカラマーゾフに繋げてみせるラストも見事。 ドストエフスキーは登場人物の名前、地名、語られる言葉一つ一つに多義的な意味を込めている。 しかし、日本語への翻訳によってはその多義性は一義性に圧縮されてしまっている。 江川が行うのは、抹殺された多義性を復活させる試みだ。 ロシア語に堪能でなければ、決してこんな読み方は出来ない。 我々日本人は、江川のガイドによって、翻訳では味わうことのできない、多義的•多層的•豊饒な「罪と罰」の世界を知ることが出来るのだ。 感謝しかない。 江川のドストエフスキーに対するこだわりは、シャーロキアンのホームズに対するこだわりに通じている。 トリビアほど楽しいものはない。 誰も指摘したことのない発見(発明?)が、たまらないのだ。 だから、どこまでも深く深く底なし沼にハマって出てくることが出来ないのだ。 そして、それが本望。 謎ときの準拠とされるのは聖書だ。 一つだけ例を挙げると、ラスコーリニコフの名前だ。 ラスコーリニコフのフル•ネームは、ロジオン•ロマーヌイチ•ラスコーリニコフ。 イニシャルはRRR。 ロシア語では、アルファベットのRはP。 だから、ロシア語のイニシャルはPPP。 このイニシャルPPPは逆さまにすると666であり、アンチ•キリストを表すと共に、アンチ•キリストの逆転だから、復活としてのキリストを意味する、と深読みする。 本当か?と思わないでもないが、ラスコーリニコフの取ってつけたような本名には、ドストエフスキーの深い思いがあったことは間違いないだろう。 そうなるとラスコーリニコフの恋人のソーニャは、イエスの恋人マグダラのマリアに、比肩されなければならないだろう。 作者、江川卓(1927-2001)は、本名馬場宏。 江川卓はペンネームだ。 ペンネームを名乗ったのは、レッドパージ中の戦後日本で、ロシア文学=マルクス主義という疑いを避けるためだったという。 偶々、読売巨人軍の江川卓と同姓同名になったため、入団のゴタゴタで色々と迷惑を被ったらしい。 府立十中でセゾン•グループの堤清二と同級。 旧制一高-東大法学部。 ロシア語は独学! 独学で学んだロシア語でドストエフスキーを翻訳し、これほどの研究書をものするというのは恐るべき語学力と言わねばならない。
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ロシア語翻訳家江川卓さんによる「罪と罰」解説本。 ブクログで、他の方々のレビューで興味を持ち読んでみました。 …しかし私が読んだ版は江川さん訳ではなかった~~( ̄□ ̄;)!! https://booklog.jp/item/1/4102010211 まあ江川さんも工藤さんもドス...
ロシア語翻訳家江川卓さんによる「罪と罰」解説本。 ブクログで、他の方々のレビューで興味を持ち読んでみました。 …しかし私が読んだ版は江川さん訳ではなかった~~( ̄□ ̄;)!! https://booklog.jp/item/1/4102010211 まあ江川さんも工藤さんもドストエフスキー愛は同じように深いだろう (笑) 元々はロシア語教室で、生徒さんたちから「この○○はどういう意味ですか?」「日付の矛盾がありませんか?」などという質問が来て、江川さんが熱心に調べた結果ということらしい。 内容は、とにかくドストエフスキーへの想いが熱い、暑い、恋…じゃなくて濃い(笑) ドストエフスキーの他の作品と並べての考察、 本文にははっきりと書かれていない日付を読み取りそれをロシアでの祝日などに当てはめてみる、 本文から登場人物たちの移動距離や出身地を測ってみる、 登場人物名をロシア語から日本語訳したうえで登場人物の役割を考える、 とににかく最初から最後まで凝っているというかこじ付けているというか、本当にここまですべてドストエフスキーが考えていたら凄過ぎる! まあ、ある程度は偶然もあっての話半分ですかね。 とにかく江川さんのドストエフスキー熱を感じられる研究本でした。
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