商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 1991/10/05 |
| JAN | 9784063132489 |
- コミック
- 講談社
攻殻機動隊(デラックス版)(1)
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攻殻機動隊(デラックス版)(1)
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商品レビュー
4.4
110件のお客様レビュー
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士郎正宗 SFというジャンルの継承者であり、バラード以降最も影響力を持つ未来の感受性とビジュアルを作り出した日本の漫画家である。 彼の描いた認知革命の本質は情報空間と物理空間が融解する内部表現の存在を世に知らしめたことにあり、彼の漫画はその意味において初期から一貫している。 小学生のとき母方の祖母の家で、叔父の部屋で見つけた「アップルシード」を読んだときは何がなんだかさっぱり分からず、、、80年代後半マニアックなSFマニアの間で熱狂的カルトな人気を持っていた士郎正宗の漫画。 今は士郎正宗こそが日本の代表的なSF作家であると分かる。 SF小説の歴史はアメリカから始まり、まさに20世紀以降の人類の価値観に影響を与えてきた。 アシモフ、クラーク、ハインラインら三大SF作家により花開いた超科学の想像力はロボットの開発、人類の覚醒、リベラル社会主義のユートピア、IT産業のちのシリコンバレーの精神的支柱などなどあらゆる分野に派生。 日本でもSFの想像力は独自の進化を遂げた。小松左京、安部公房は独力で自らのSF観を発酵、熟成。 なによりも手塚治虫により漫画は小説に継ぐSF表現の揺籃の地となった。 ときわ荘が生み出したSFは今や国境も年代も超えて共通言語を獲得している。 藤子F不二雄のSF短編集は80年代のSF研の古典であり、それらを理解、再解釈することで SFの批評空間が育まれてきた。 それら全てのSFの文脈を過去のものにしたJ.G.バラード。 バラードには「SFとは未来のビジュアルや世界観を描くのではなく、未来に生きる人の感受性を描くジャンルだ」と言う有名な言葉がある。結晶に飲まれる終末世界を歓迎して終わる「結晶世界」は、今この瞬間を生きる我々の価値観、感情の動き、快不快は未来においては少数派になる衝撃を突きつける。 感受性を描くとはつまり、物理空間も情報空間(言語空間が近代以降の人間の限界)も内部表現にすぎないことを突きつける。今現在の認知科学、AI研究の最先端とも共鳴する。 スタニスワフ・レムもバラードの解釈の延長線上で理解できる。「惑星ソラリス」は内部表現そのものに干渉する外部の存在を示唆、「未来学会議」が描いた薬物による情報空間の管理は「コングレス未来学会議」「攻殻機動隊SAC2045」によるVR空間の導入によって更なる臨場感を得た。 士郎正宗の電脳世界はリアリティの拠り所が物理空間から情報空間へと移行する様を濃密に先取りしている。 そして彼の最も偉大な達成は漫画形式の過剰(補足情報を枠外に転載、ネットワークに関するビジュアルを収集、加工して枠内に貼り付ける、情報量の過剰など)が電脳世界と同期して読者に眩暈をもたらす漫画体験を作り出したという点にある。 そして情報空間を浮遊するかつて草薙素子であった情報思念体はひたすらに裸体なのである。内部表現の標準化の果てに何があるか。それは人間のあくなき身体性(他者との繋がり)への願望ではないか。 現時点ではSFというジャンルは役目を終えている感があって少し寂しかったが、もう少し未来から見ると20世紀以降最も人に影響を与えた価値観はSFということになるんじゃないかとワクワクしている。
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世田谷文学館で実施している「士郎正宗の世界展」に先日行ってきた。 その前に家の本棚の奥に眠っていた本書を約20年ぶりに読み返した。 1989年から1990年に書かれた漫画だけど文系の自分としても古く感じない。 「ミーム」という言葉が既に使われていたり、 オンライン陪審員制度があ...
世田谷文学館で実施している「士郎正宗の世界展」に先日行ってきた。 その前に家の本棚の奥に眠っていた本書を約20年ぶりに読み返した。 1989年から1990年に書かれた漫画だけど文系の自分としても古く感じない。 「ミーム」という言葉が既に使われていたり、 オンライン陪審員制度があって全国の陪審員の判断結果が閉廷から12分で判明する、といった描写などある。また、神道の生魂、足魂、玉留魂の話はフロイトのイド(エス)、超自我、自我のモデルに随分似ているとも思った。 確か映画でもあった描写だったと思うのだけれど、手の10本の指先がロボットになってさらに分かれていてキーボードを多数の指で高速で打つ描写を、昔、素直にすごく未来だなあと感心していた。 だが原作漫画では欄外の著者コメントに「老人の時代に逆行するアナログな悪あがき」と否定的な記述があって面食らった。確かに無線で記憶や感覚、動画画像情報等が一気に転送されるような描写がある中で「キーボード」というインターフェースはアナログだ確かに。 インターネット空間でAIの一部が自らを「生命体」と認識するようになる本書の設定は、近年やっとAIが発達してきて少しリアリティが出てきた。 ちなみに展覧会の入り口は「ネットは広大だわ」のコマを引き延ばした暖簾をくぐって中に入る。 展覧会は原画が多数展示されていた。 著者の年表や仕事の履歴などの展示もあり。 姉妹の影響で子どもの頃は少年漫画でなく少女漫画がほとんどだったそうだ。 40年近く活躍している割には寡作な印象。 コミックになっている本は10冊程度のようで、年表にすべての実物コミックが展示されていたけどスペースをほとんど圧迫していなかった。 逆に言うと1作1作の世界に与えた重みがでかすぎる。
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岡田斗司夫にならないと読めない 士郎正宗展へ行った。GWでたいした関心もいだかずに、ふらふらっと寄ってみただけのハンパ者だが、巷で言はれてゐる称讃の声は理解できた。 要するに、絵への熱意。 最初はモノクロで掲載されたものが、単行本化にあたってカラー化される。しかも、下書き...
岡田斗司夫にならないと読めない 士郎正宗展へ行った。GWでたいした関心もいだかずに、ふらふらっと寄ってみただけのハンパ者だが、巷で言はれてゐる称讃の声は理解できた。 要するに、絵への熱意。 最初はモノクロで掲載されたものが、単行本化にあたってカラー化される。しかも、下書きを消しゴムで消す工程はなし。丹念に書き込まれた下書きに、また紙を重ねては光で透かしてペン入れする。執念深い手法。 見れば(凄さが)分かる。 しかし、最近の作者――シロマサさんはエロティック・イラストばかりエロ雑誌に掲載して、攻殻機動隊もアップルシードもつづきを書かなくなってしまった。後期はタッチもガラリ。リアリスティック路線で、肌がテカテカ。ピカピカ。たぶんみんな、中期の絵柄がすき。 この攻殻機動隊は、衒学チックなアクションSFである。背景。説明。そんなものは飛ばされて、初心者お断りのセカイ。岡田斗司夫のヴィデオでやっと理解できるんだな。これが。 とゆーわけで、あまり★はあげない。★、欲しい? ちなみに、シロマサ展は、中年のをぢをばが多かった。ぜんいん、ほんとーの士郎正宗ファンがだったかは……わからない。ほぼ押井守ファンだったりして(残酷)。 【追記 2025/5/12】 ストーリー。 1話。ソ連と日本の通商部が秘密の会談。そこへ乗りこむ公安。しかし、ソ連側はサイボーグの草薙素子に暗殺されてしまふ。 このことがきっかけで、後に草薙は公安の攻殻機動隊に配属になる。 サイボーグは脊髄と脊髄にケーブルを繋げて意思疏通(=脳潜入)・同調できるし、無線でも(盗聴の心配を除けば)できる。脳の中核はゴーストと呼ばれる。 おひおひ語られるが、この脳をハックされることで、夢と現実をごっちゃにさせることも可能。
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