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斜陽館殺人事件 創元推理文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 創元社 |
| 発売年月日 | 2026/07/21 |
| JAN | 9784488241094 |

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斜陽館殺人事件
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商品レビュー
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1928年、戦間期のイギリス。オックスフォード出の有閑階級の青年アンティ・ブジュレーが、大学時代の友人フィドルズから彼の一族キャンターフェル家の住む城館に招待される。 伯父が城館の塔から不審な転落死を遂げたので相談に乗ってほしいとのことで、アンティは素人探偵として捜査に乗り出す。...
1928年、戦間期のイギリス。オックスフォード出の有閑階級の青年アンティ・ブジュレーが、大学時代の友人フィドルズから彼の一族キャンターフェル家の住む城館に招待される。 伯父が城館の塔から不審な転落死を遂げたので相談に乗ってほしいとのことで、アンティは素人探偵として捜査に乗り出す。 タイトルどおり城館を舞台としたミステリではあるのだが、その手の作品として定番の見取図が付いていないのが残念。 見取図がなくても話の筋は十分理解できるし、トリックにも大きな影響はないので仕方ないが。 ストーリーは終始ユーモアが散りばめられており、気軽な気持ちで読み進められる。 ただ、バカミスというほどではなく、ミステリとしては正統派な本格ものに近く、読後感も良い。 2020年に発表された1928年を描いた作品であるが、現代的な臭みや味付けはほとんどなく、当時の文脈により沿って描かれている点も好印象である。
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ロンドンで暇を持て余すアンティ・ブジュレーのもとに、貴族の末裔である旧友フィドルズの伯父が謎の転落死を遂げたことを知らせる電報が届いた。厄介ごとの解決を得意とするアンティは、旧友の為にひと肌脱ぐべく、一路由緒あるキャンターフェル家の屋敷へと向かうのであった... 1920年代を...
ロンドンで暇を持て余すアンティ・ブジュレーのもとに、貴族の末裔である旧友フィドルズの伯父が謎の転落死を遂げたことを知らせる電報が届いた。厄介ごとの解決を得意とするアンティは、旧友の為にひと肌脱ぐべく、一路由緒あるキャンターフェル家の屋敷へと向かうのであった... 1920年代を舞台にした古色蒼然たる本格ミステリではあるのだが、全編に渡って繰り広げられるブラックジョークによって決してシリアスになりきらないユーモラスな作風。 ミステリとしては小ぶりでやや無理があるような気もするが、動機やいくつかの伏線には冴えたところもあり、なによりユーモアが良い目くらましになって充分以上に楽しめる。妙に不穏なエピローグも楽しい。
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図書館の新刊コーナーで見つけた本書は、『P・G・ウッドハウス+不可能犯罪』を目指したミステリとのことで、ウッドハウスの作品は未読だけれども、訳者の中山宥さんのあとがきから、『上品なユーモア溢れる作風で愛されている』『イギリスの国民的作家』ということを知り、興味を抱き読んでみるこ...
図書館の新刊コーナーで見つけた本書は、『P・G・ウッドハウス+不可能犯罪』を目指したミステリとのことで、ウッドハウスの作品は未読だけれども、訳者の中山宥さんのあとがきから、『上品なユーモア溢れる作風で愛されている』『イギリスの国民的作家』ということを知り、興味を抱き読んでみることに。 まずはウッドハウスと思われそうな明るいユーモアを本書に生み出している、その中心となっている人物は、探偵役の「アンティ・ブジュレー」ではないかと思い、その根拠として、イギリスの貴族社会が斜陽の途を辿っていた時代(1928年)のミステリでありながら、そうした悲嘆に暮れるような雰囲気を彼からは微塵も感じないし、そもそもフランスの某有名ワイン産地と間違われやすいようなファミリーネームを設定している時点で、既に著者P・J・フィッツシモンズのユーモア精神が表れているというか、そうした生まれつきの不運も笑い話として披露するだけのメンタルを若いながら持ち合わせている、彼の素が生み出しているかのようなポジティブ精神は、とても印象に残る。 更に、アンティとしては気の利いた事を言ったつもりが相手に響かなかったり、キョトンとさせてしまう事が多い展開もベタだなと思いつつ、嫌味に感じないあっけらかんとした笑いをもたらしてくれていて、そこには本人自身に一切悪気がないことに加えて、一応オックスフォード卒の知性も兼ね備えていることが大きく、そうした設定にはウッドハウスの作風を思わせるものがあるのではないだろうか。 そして、もう一点のポイント『不可能犯罪』については、アンティの学生時代の親友の伯父が被害者となった塔からの転落死で、その時の書斎は内側から鍵がかかっていた密室であった上に、伯父の最後の言葉を聞いた3人それぞれが異なる証言をしてと中々複雑ではあるものの、私個人の真相を知った印象として、大変奇抜なトリックで驚いたとまではいかず、そういう方法もあるんだなという感じだったのだが、後から振り返れば伏線がいろんなところに潜まれていてと、読者に対するフェアプレイ精神はしっかりしていると感じられた。 ということで、明るいユーモアが多めの、気軽に楽しめるミステリとしてお勧めできるのではないかと思った本書、本国では11作目まで刊行され続けている人気シリーズだそうで(本書はシリーズ1作目)、私の評価は不可能犯罪の点が気になり、こんな感じにはなったものの、物語として楽しく読めるのは間違いないし、なんと言ってもアンティの明るい性格はもとより、舞台となった中世の面影を残すフレイ村への思い入れをたっぷりと感じられた牧歌的で美しい自然描写に、102歳の従僕長ビッカーズを待っていた結末であったりと、とにかく著者フィッツシモンズ自身の作風に好感を持てるミステリとして、本書は独自の位置付けにあるのではないかと思う。
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