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チンギス紀(十六) 蒼氓 集英社文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 集英社 |
| 発売年月日 | 2026/01/19 |
| JAN | 9784087448511 |

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チンギス紀(十六)
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商品レビュー
4.7
3件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
チンギス紀16 蒼氓を読んだ。 ホラズムとの戦が、ついに最終盤を迎えている。イナルチュク、トルケン太后、サロルチニ、ワーリヤン、ウダラル、華蓮といったホラズムの主要な登場人物が退場し、ホラズムの残党は消えかかりつつある。モンゴルの方も登場人物がかなり限定されていた印象で、チンギスの周りのソルタホーン、ジェベ、スブダイ、ボロルタイが多くを占めていた。モンゴルの強さは最後まで圧倒的。チンギスがテムジンだった頃から注力してきた鉄の生産と強力な兵站は、モンゴルが最強たる所以。 前巻で将軍として円熟味を見せていたジョチが、いきなり病に倒れてしまった。ジョチ結構好きだったから悲しいし、チンギス・カンの長男として後のモンゴル帝国を引っ張って欲しかった。次男と三男のチャガタイ・ウゲディは完全に凡庸な将軍として描かれているが、史実では彼らが帝国の大部分を引き継ぐのがまた興味深い。4男のトルイは非凡だが、どんな最後を迎えるのか。怖くもあり楽しみ。 モンゴルが巨大帝国を作った要因として、ここのところ信仰の自由に焦点が当てられている。その証拠に、全道教の丘長春という道士がしばしば登場している。彼が流浪の中でチンギス、マルガーシ、ボロルタイと出会ったのは意味のない描写では無いのだろう。何か、チンギスだけが彼との対話の中で人ならざる面を見せていたように思う。 さぁ、長きに渡ったチンギス紀も次で最終巻。ホラズムをほぼ平定しジャラールッディーンとマルガーシの首を取るだけとなったチンギスは、どんな最後を迎えるのか。広がりきった領土を前に、彼はどんな行動を取るのだろう。どこまでも広がる大地を目指し戦を続けることが彼の人生だった。そんな彼がする選択に注目したい。
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「チンギス・カンは、これから俺が首を奪る相手です。あの男と較べて、どこが狭く小さいのでしょうか?」 「そんなことを訊くなよ。笑い飛ばすのだ。そして、自分を信ずるのだよ」 「そうか。俺に足りないのは、野放図さというか、大らかさというか」 「石酪の礼はできぬ。この火の礼も」 「俺は負...
「チンギス・カンは、これから俺が首を奪る相手です。あの男と較べて、どこが狭く小さいのでしょうか?」 「そんなことを訊くなよ。笑い飛ばすのだ。そして、自分を信ずるのだよ」 「そうか。俺に足りないのは、野放図さというか、大らかさというか」 「石酪の礼はできぬ。この火の礼も」 「俺は負けるのですね、先生」 「チンギス・カンと、勝敗を分かち合える男なのか、マルガーシ殿。それほどの大きさを、どこで貰った?」(158p) マルガーシは、いったい幾度チンギスに肉薄したのか?16巻だけでも3度。総て惜しかった。そして、チンギスの首さえ奪えば、ホラズムはモンゴルに勝てたのだ。14巻から16巻まで、まるまる3巻かけてホラズム・シャー國のみとチンギスは戦い、しかも未だジャラール新帝を討ってはいない(今回で実質勝利)。しかもマルガーシも吸毛剣で剣を両断され、チンギスに斬られても未だ生きている。なんという渋とさなのだろう。チンギスが天地を司る神ならば、マルガーシは風というべきだろう。風は天地を変えない。いっときのみ崩すことはある。 天地を変えるのは、いつも蒼氓(草が茂るように数多く存在する市井の人々)なのだという説がある。戦いの話を中断して時々挿し挟まれる、トーリオ、侯春、秦広たち物流を担う両国に属さない人たちの話が、どういう役割を持つのか、想像もできない。チンギス紀では答の見つからない話かもしれない。ちなみに秦広は梁山泊秦容の孫であり侯春も侯真の孫である。侯春の師である故宣弘は宣凱の息子だ。歴史の大河に隠れた英雄の孫たちが、図らずも時代を前に進めている。 遂に最終巻を待つまでになってしまった。 アラーウッディーン ホラズム・シャー國旧帝也 使者惨殺モンゴル國戦担切 チンギス戦一進一退不相譲 遂均衡破敗走大海中阿抜島 帝八日間斬時衰弱遂覚悟死 人払独座寝台感闇白光而死 ホラズム・シャー國後滅亡
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あっという間に楽しかったチンギス紀もラス前の16巻。ホラズム国を追い込んでいくなかでマルガーシもチンギスを狙いますがなかなか機会は訪れず・・・ 最終巻はどのように終わるのか。楽しみでもあり、寂しくもあり。
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