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嘘つきジェンガ 文春文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2025/11/05 |
| JAN | 9784167924362 |
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嘘つきジェンガ
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嘘つきジェンガ
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商品レビュー
4
175件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『傲慢と善良』を読み、その圧倒的な筆力に惹かれて、書店で平積みになっていた本書『嘘つきジェンガ』を手に取った。 辻村深月は、読者をぐいぐい引き込む文章の巧みさはもちろん、伏線の張り方とその回収、そして何より「人間のドラマ」を淡々と、かつ深く描き出す。その隙のない構成力には、改めて感服させられた。 本作は「詐欺」を軸に、騙す者と騙される者の葛藤や後悔を描いた3つの中編から成る。どれも甲乙付け難い力作だが、私は「五年目の受験詐欺」に最も深く感銘を受けた。 物語は、五年前の次男・大貴の中学受験時、塾に支払った「特別紹介の受験料」が実は詐欺だったという一本の電話から動き出す。電話の主・島村もまた被害者であり、訴訟への協力を持ちかけてくる。 優秀な長男と違い、学力が伸び悩んでいた大貴。合格を願うあまり、夫にも息子にも内緒で100万円を支払ってしまった母親・多佳子の焦燥は、親であれば痛いほど理解できるはずだ。 印象的だったのは、現実的な夫・広明との対比だ。「どこにも受からなかったら公立に行けばいい」と言い切る夫に対し、多佳子の抱える「何としてでも合格させてあげたい」という願いは、いつしか「嘘」という形で歪んでしまう。 物語の終盤、多佳子と広明の言い合いを実は大貴が見ていたことが判明する。かつて大貴が忘れ物を取りに来たシーンが伏線となり、この修羅場へと繋がる構成は見事だ。 何より胸を打たれたのは、その後の母子の会話である。多佳子のおでこの赤みをDVではないかと心配する大貴の優しさ。そして、 「母さん、オレのこと、ちゃんとかわいかったんだなって」 「かわいいよ。かわいいに決まってるじゃない!」 というやり取り。 出来の良い兄を持つ弟としての卑屈さや不安を抱えていた大貴にとって、母が「100万円を払ってまで自分を合格させようとした(=それほど自分を求めていた)」事実は、歪な形ではあるが、一種の救いとして機能してしまったのではないか。 「詐欺」という犯罪を入り口にしながら、最終的に家族の絆や自己肯定感の問題へと着地させる辻村深月の手腕に、深い感動を覚えた一冊だった。
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タイトル通りの印象で、最初から大胆な嘘をついて、ジェンガのように穴が空いて、もう補填できなくて、みんな薄々気づいていて。 倒れてしまう。 嘘をついた人も、嘘をつかれた1番の当事者も、なかなかにふわっと終わっていて、もどかしさを感じつつ、想像を膨らませるのがとても楽しいです。
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ジェンガ、仲間と集まった時に罰ゲームをするためのツールとして遊んだ記憶がある。イメージとして失敗する人を意図的につけるためのゲームと思っていた。 ロマンス詐欺、ハニトラとも言うのだろうか。話の軸は今時の流行りと言ってはなんですが、匿名流動型犯罪に巻き込まれる話だと思っていた。...
ジェンガ、仲間と集まった時に罰ゲームをするためのツールとして遊んだ記憶がある。イメージとして失敗する人を意図的につけるためのゲームと思っていた。 ロマンス詐欺、ハニトラとも言うのだろうか。話の軸は今時の流行りと言ってはなんですが、匿名流動型犯罪に巻き込まれる話だと思っていた。雲行きが途中から変わって、沼ハマったのに更に奥深くハマる沼に足を入れてしまったと思った。終わった、と思った後の展開は嬉しさも感じられて安堵した。 子供の進学に関する詐欺は、騙されたご本人を思うと苦しくなった。まだ無邪気な印象を持つ我が子の進路に親心とは言えやましい気持ちを優先させた羞恥は消せない過去として記憶に残り続けるのだろう。しかし、子の成長は オンラインサロンの詐欺、SNSに不慣れな者にはいまひとつピンと来なかった。本物を模してオフ会まで開催するとはなかなかの強者です。不安を抱えながらの運営中に急転直下の事件。これまた、終わった。二番煎じがオリジナルを超える事は世の製品や人の能力でもありえる。気付かぬ努力が知らぬ間に大きな成果になったのですね。 ジェンガは積み上げる意味の言葉とのこと。積み上げるのが嘘だと高くなればなるほど些細なアンバランスで崩れた時の損害が大きくなる。そのスリルは時には高揚感になりついつい歩み寄ってしまう。欲望のままの高揚感は努力の仕方により、いつしか真の事実として良い方向に働くのかな。
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