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カウント・ゼロ 新版 ハヤカワ文庫SF2495
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房 |
| 発売年月日 | 2025/10/22 |
| JAN | 9784150124953 |
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カウント・ゼロ 新版
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商品レビュー
3.3
5件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『ニューロマンサー』から7年後。今回は3人の主人公による群像劇です。 傭兵のターナーは、ある技術者の企業からの離脱を支援する任務に、美術商のマルリイはジョゼフ・コーネルが手掛けたと思しき「箱」の出所を追う調査に、ハッカーのボビィはハッキング中に自身を助けた少女の行方を追う旅に、それぞれ身を投じていきます。 それぞれの事件を通して、「命」「感情」「情報」という異なるテーマに焦点を当てたドラマが描かれており、前作よりも取っつきやすい構成になっています。電脳空間へのハッキング(ジャック・イン)の描写や世界観の説明も前作より分かりやすくなっていました。 また、前作でケイスが成し遂げた冒険により巨大化したAIが野に放たれたことで世界情勢は様変わりしており、前作で提示された革新的な世界観をさらに深掘りした物語が楽しめます。 【テーマ】 前作がサイバーパンクの先駆けとなる革新的な世界観を提示した作品だとすれば、今作はその設定を深掘りした作品といえます。 前作は、人間がデータ(サイバースペース)に直接リンクできるようになった世界で人間がどう変わっていくのかというテーマを描いていたように感じましたが、今作はサイバースペースとの距離がさらに縮まったことで、人間とデータの境界が曖昧になった世界で生きる人々の心情へ焦点が移っています。 この世のどこにも実存と言い切れるものがなく、全てが虚構にも思える世界。「どこまでが虚構で、どこからが現実なのか?」という問いを一歩推し進め、実存は幻へ、幻は拡張された実存へと反転し、人間とデータが不可分となった世界の新たな現実の形が描かれています。 1980年代の作品でありながら、現代のVRやARに通じる価値観が描かれており、その慧眼には驚かされました。 野良AIを神として崇める、アナログとデジタルの価値観が混ざり合った独特な宗教観も、作者独自の世界観として興味深いポイントでした。 【ドラマ】 悪辣な環境の中で閉塞感に囚われた3人が「電脳空間に直結できるサイボーグ」「人の感情を閉じ込めた、最も複雑な振る舞いを持つ箱」「AIによる人知を超えたハッキング」と、それぞれの形で技術の極致を目の当たりにすることで、鬱屈した思いから解き放たれていく。 技術のブレイクスルーと個人の解放を重ね合わせながら、大きく変わりゆく世界と鬱屈した状況から一歩を踏み出す個人のドラマとの対比が読み応えがありました。 【総評】 前作と比べると、世界の革新を描く物語性よりもキャラクターの感情の機微を描く叙情性が重視されており、文学的な側面が強くなった作品です。 基本的には面白かったのですが、エンターテインメントとしての勢いは前作より弱く感じました。 ターナーの物語はスリリングで楽しめたものの、ボビィとマルリイのパートは終盤まで比較的地味です。 さらに、ウィレクやコンロイといった強敵たちが、主人公自身ではなくジェイリーンやロアたちの手によって倒されてしまうため、対立の決着としてのカタルシスも弱く感じました。 そうした点もあり、世界観の深化やテーマ性にはかなり惹かれましたが、純粋なエンターテインメントとしては前作の方が好みでした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
前作ニューロマンサーよりずっと映画的な風景や色彩に溢れる一作。影響されて70年、80年台の映画ばかり観てしまう。ジョーズとかアニーホールとかインディ・ジョーンズとか。 私はジョージ・ルーカスの無邪気さが好きだ。とりあえず爆発させておけば面白いっしょ、という無邪気さ。そしてそれに付き合ってあげるハリソン・フォードも良いのよね。 いや、こういう作品に影響されて2000年台前半のエンタメ最盛期の映画が作られたんだろう。砂漠の埃っぽさも迷路のようなパリも違法改造建築も、映像的な美しさできっと観たことがあるんだ、と思わされる。 東芝や富士通、ホンダにスズキは当たり前でOSはオペレーティングシステムじゃなくてオノ=センダイ、JALで宇宙に行く時代でもう名前が全部かっこいい。かっこいい翻訳ありきで、なんだけど。 そして話が進むに連れてどんどん面白く、愛おしくなっていく。だからギブスン作品てたまらない。時にはジャンプしないと行き詰まってしまう、のところが好き。文学的にもいつもとても綺麗。思っていることと言うことが同じ文化でも届かない優しさや思いやりの美しさがたまらない。 自分とは違う考え方の人間がいるのだ、ということを忘れがちで息が詰まりそうになったり、とりとめもない争いになったり、何もかも諦めたくなりたくなる。自分とは違う考え方の人間もいるのだ。答えはなくても忘れないようにして今日も生き抜いていく。 だから届かない思いやりが美しく悲しく感じられる。情緒、ですね。否定する必要はなく。 圧倒的にターナーとアンジェラが好き。そうだよ、こういうのに弱いんですよ!!ケイスとモリーよりも好き。 パコとジョーンズも好きになれそうだった。そのうち読み返すと思う。 登場人物が多くて誰が誰だかわからなくなってきたけれど、解説から博士が誰と取引をしたのかわかってしまった、というかただの解釈かもしれないけれど。賢い方法だと思う。 没落したのはテスィエ=アシュプールだけじゃなかったんだ。ニューロマンサーの冒険が世界をこんなふうに変えてしまった。一見変わりないようで、それぞれが別の幻想を見ている世界。人がたくさん死んだことをターナーが責めたけれど、それを意に解さない存在が関わっていたせいなんだ。前回よりも規模が大きいのは、向こう見ずにこの世のあり方を変えてしまった結果。でもジャンプするしかない時があるし、きっと人間のそういう性質をこれからも人工知能は見抜いて利用しようとするんだろう。ケイスを捕まえたチューリングを排除するためにその場をハッキングしてた頃と比べるとずっと強かになっている。うーん、圧倒的にうまいなあ。アメリカ人はそれぞれがもっている才能を伸ばす方針で教育するからか、 こういう圧倒的天才が伸びやかに活躍している。 周りができることが自分にはできない、と悩んで息が詰まる日本人と大違い。 ああ、でももうめんどくさい逃げたいーーーー!!!ちゃんとがんばるから!もう限界かもしれないってずっと思ってる。 つまり人工知能はこれから幽霊やお化けや神様になるってこと。人間と対立するなんて分が悪いもの。もし存続する意思があるのなら、だけど。 うーん、賢いな。 人工知能に奪われる仕事、奪われない仕事、なんて考えてるうちはだいぶ視野が狭いってことか。そんなの人間に認識させないに決まっている。手仕事だって、機械にやらせた方が良いと人間を洗脳するかもしれないでしょう? 人間の自由意志はディベートでよくあるテーマだけど、人工知能はどうなんだろうね?過去の蓄積にwillはあるのか?
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複数の異なるストーリーラインから進行する。超越したサイバーパンク世界において、神とは何か?事故とは何か?と言ったモチーフを語っている。
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