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斜め論 空間の病理学
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
| 発売年月日 | 2025/08/07 |
| JAN | 9784480843333 |
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斜め論
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商品レビュー
3.9
16件のお客様レビュー
自己実現や精神分析による自己の掘り下げを特徴とする「垂直」方向と、自助グループや居場所型デイケアなど、隣人とかかわっていくことを重視する「水平」方向。水平方向が重視される時代だけど、単に水平であればいいわけではなく、そこからちょっとした垂直方向の突出を可能にする「斜め」の提案。 ...
自己実現や精神分析による自己の掘り下げを特徴とする「垂直」方向と、自助グループや居場所型デイケアなど、隣人とかかわっていくことを重視する「水平」方向。水平方向が重視される時代だけど、単に水平であればいいわけではなく、そこからちょっとした垂直方向の突出を可能にする「斜め」の提案。 とはいえ抽象的な話が多くて難しかった。人文系の本らしく、一つの主張をさまざまな先行研究を引きながら丁寧に積み上げていくスタイル。哲学的な話は苦手かも。 「斜め」の主張そのものはそうなのかぁという感じだったけど、ちょうど直前に読んだ『どうすればよかったか』に出てくる統合失調症のお姉さんの発病過程が、この本で描かれていた発病過程と重なって、そこは妙にリアルに感じたり。 以下メモ ・統合失調症の発病と回復(中井久夫) 統合失調症を発症した人は、子ども時代から周囲の変化を過剰に読み取り合わせていく傾向がある。それは、「次の瞬間に何があるかわからない」という不安と期待がずっと続いている状態。安心して住むことができず、「よゆう」がなくなり「あせり」が生じてくる。あせりを解消しようと、唐突に「無理」をしだす。余裕はもはや消え失せ、不安が増大する。あらゆるものが兆候となり、患者は「ホワイトノイズとまぎらわしい最もかすかな兆候を捉えようと思考の枝を延ばす。そしてかすかな兆候から1つの、ときには非現実的な全体を憶測する」 急性統合失調症状態が始まると、いまや「世界」と「自己」は二分され、患者は世界にたった一人で対峙する感覚を持つ。 そこから回復にいたるまでには、患者が水平方向の「共人間的世界」にひらかれなおし、「ゆとり」を維持することが必要。 ・統合失調症患者の社会復帰とは 一般に、社会のマジョリティ―の生き方に彼らを戻すのではない。 巧みな少数者として生きること。統合失調症患者は、「治療者や家族の思いのよらない生活世界」をもっている。「巧みな少数者」として生きることは、「ふつう」に人々と同じ世の中を生きながらも、その「ふつう」の世の中の別のあり方を生きることであり、ひいては「ふつう」の世の中それ自体を重層化してみせることでもある。 たしかに、彼らは「ふつう」の隊列を乱すものであるかもしれないが、しかし実際にはその隊列そのもののほうが、「狂って」いるのかもしれない。 ・依存症 依存症の回復において重要なことは「もう絶対クスリはやらない」のような「一度きりで決定的な」過去の切断ではなく、「今日1日だけシラフでいること」を実践し、それを一日ごとに「そのたびごとに」繰り返していくことである。 回復とは、回復し続けることである、をスローガンとし、「その後」をどうにか生き延びていくことが求められる。 ・水平のつながり 自助グループや当事者研究のような、同じ困りごとを抱えた人たちが、 水平で相互依存的な関係の中で、相互にエンパワーメントされていく。 それはみんなが標準化(画一的)にされてしまうのではなく、水平的なグループの中で、存在免責されるからこそ、責任を引き受け、垂直的に突出できることがありうるような、豊かな水平方向と呼べる。
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斜め論、中井久夫の統合失調症について書いてあるところが、すごく自分の感覚に近かったので衝撃を受けながら読みました。
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これまで顧みられていなかったもの(水平方向のつながり)を再評価していこう、というのは、ケア思想はじめ非常に「現代思想」的。ただ、水平だからいいというわけではなくて、それが「平準化」的な抑圧につながるから、不動に「斜め」を目指していこう、というのが、おもしろい。そのあたりは、丸山眞...
これまで顧みられていなかったもの(水平方向のつながり)を再評価していこう、というのは、ケア思想はじめ非常に「現代思想」的。ただ、水平だからいいというわけではなくて、それが「平準化」的な抑圧につながるから、不動に「斜め」を目指していこう、というのが、おもしろい。そのあたりは、丸山眞男を思い出すなど。
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