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日本型組織のドミノ崩壊はなぜ始まったか 集英社新書1254
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 集英社 |
| 発売年月日 | 2025/03/17 |
| JAN | 9784087213546 |

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日本型組織のドミノ崩壊はなぜ始まったか
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商品レビュー
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日本型組織の特徴とその原因を分析し、その問題点を見事に明らかにしている。 組織を崩壊の危機に陥れる背景には、独裁的な権力を握るトップが存在する絶対君主型、制度化された権限の序列構造がある官僚制型、伝統の継承を大義名分として堅固な上下関係が受け継がれる伝統墨守型の3つのタイプがあ...
日本型組織の特徴とその原因を分析し、その問題点を見事に明らかにしている。 組織を崩壊の危機に陥れる背景には、独裁的な権力を握るトップが存在する絶対君主型、制度化された権限の序列構造がある官僚制型、伝統の継承を大義名分として堅固な上下関係が受け継がれる伝統墨守型の3つのタイプがある。どれも、内部に厳格な命令・服従の関係が存在することが共通している。 マックス・ウェーバーは正統的支配の方法として、ある人物に対する帰依に基づくカリスマ的支配、成文化された秩序による合法的支配、伝統や日常的信念に基づく伝統的支配の3つをあげており、上述の3つのタイプにそれぞれ対応している。 本来、企業は目的集団だが、崩壊したか崩壊する危機に瀕した組織には、利害を共有する仲間である共同体としての側面が色濃く現れている。目的集団と共同体の両方の性質を備えた「共同体型組織」は、日本型組織と言える。 日本の組織が共同体型になる理由として、新卒者の一括採用や終身雇用、正社員の制度による閉鎖性があげられる。集団が閉ざされていれば、仲間内の利益を優先しようという動機が生まれる。また、社員を採用する際に選別することによって同質性が生まれ、それが利害の共通性を生む。仕事の分担が曖昧で、個人が未分化であることは、同僚同士が協力したり、助け合ったりする半面、相互に仕事ぶりを監視し、牽制し合うことにもなる。 共同体型組織は、高度成長期のように少品種を大量生産することによって企業と社会の発展をリードするという時代には適していた。 暴力行為やハラスメントが明るみに出た事例では、組織から脱退した人や外部者による告発によって発覚したケースがほとんどで、内部からの告発や抗議が発端になった例は少ない。個人が未分化の共同体型組織では、ひとりひとりの成果や貢献度を把握することが難しいため、減点主義になりがちになる。そのため、組織の中では、リスクを冒して自ら行動することなく、何も言わずに無難な道を歩もうとする態度が働く人たちの処世術として定着している。この傾向は、組織の内外格差が大きく、メンバーにとっては組織を去ることの損失が大きい一流の組織において見られる。 共同体では、メンバー同士がひとりひとりを受け入れること(受容)と、メンバーが主体的に共同体に貢献して、責任を果たすことによって成り立つ。また、外に向けては、社会的な正義と自治を果たすことによって、その存在と独立性が認められる。しかし、組織の中で不正があっても告発したりしなければ、共同体を健全に保つ自治が果たされないことになる。今や、共同体型組織は自治の機能を失い、メンバーは上からの要求を無批判に受け止める忍従に変わった。自治は共同体を健全に保つためのものだが、忍従は個人がメンバーとしての身を守るためのものという点で異なる。 組織が利益共同体となって、メンバーの既得権益を守ろうとする意識が強まると、積極的に異分子や反逆者を排除するようになる。しかし、このような共同体は権力者や体制側にとって都合がよく、強権を行使したり、ルールや慣行を盾に無理難題を押し付けることができるようになり、自戒の精神も鈍らせる。不正やハラスメントに対する抑止力も働かない。一方、メンバーにとっても、上からの要求をエスカレートさせて、それが心身のストレスや不調をもたらしたり、過労死や過労自殺に追い込まれる事例もある。 このような組織を改革するためには、構造的な要因である閉鎖性、同質性、個人の未分化に対して、手を加えればよい。閉鎖性を改める方法として、企業の場合は通年採用や中途採用の比率を高めること、PTAや町内会では入退会のハードルを下げたり、幹部の任期に制限を設けることがあげられる。同質性を改めるには、性別、年齢、国籍などが多様になるよう、少数派の人たちがそれぞれ一定割合を占めることをルール化するアファーマティブアクションが有効かもしれない。ひとりひとりの分担を明確にすれば、個人の仕事や活動、発言の自由を拡大することができ、組織内で受ける同調圧力を小さくする効果がある。 ギャラップ社の調査によると、日本の従業員のうち、自分の仕事と職場に深く関与し、熱意を持つ人は6%で、そうでない人が70%、全くそうでない人が24%に達する。 日本経済が長期にわたって低迷しているのも、日本型組織から脱却できないことが大きな要因になっているとしか思えない。
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明快に書かれた文章は 日本型組織の持つ特性と不祥事を生み出す弱点を浮き彫りにする 特にJTC(伝統的な日本企業)で働いたことのある人には刺さる内容ではなかろうか 日本企業の「今までとこれから」を考えたい方におすすめの一冊である --- 落書き①: ある時、同僚が一月近くサ...
明快に書かれた文章は 日本型組織の持つ特性と不祥事を生み出す弱点を浮き彫りにする 特にJTC(伝統的な日本企業)で働いたことのある人には刺さる内容ではなかろうか 日本企業の「今までとこれから」を考えたい方におすすめの一冊である --- 落書き①: ある時、同僚が一月近くサボっていたため痺れを切らして上司に協力を働きかけるよう相談し、同僚へのヒアリングが行われた その結果『「メンタルヘルス不全だからあまり働けません」と言われたため来年度に別部署に異動させる。業務協力もできないらしい。』と言われた その時は「お前は何を言ってるんだ」と思ったものだ しかし日本型組織は「企業」(目的集団)であると同時に「共同体」(基礎集団)でもあるため「目的」を果たせない(さない?)人間も保護されるのである 組織をよくしよう(自治)としなくても護ってもらえる(受容) つまり、「出来るやつがやればいい、出来なければやらなくていい」ということだ これはまさしく「空洞化」した共同体型組織である この気味悪い”寛容さ”の理屈を教えてくれたことに感謝している 落書き②: 本書の第1~3章の内容は私には大凡納得いくものだったが「消極的利己主義」を語る文脈(75P)で高校球児や生徒を「無関心な群衆」扱いしていた所はおや?と思った 実際の映像を見てみると周りの球児らの中には心配そうに見つめている者もいた(女子生徒は数秒後にスタッフが駆けつけて救護されていた) 運営が伝統を重視して熱中症対策を怠ったことを非難するなら分かるが、あの場に緊張して立っている高校生達に人命救助を求めるのは筋違いだろう 落書き③: インフラ型・自営型組織に回帰するのも業界によりメリットはあるだろうが危険な感じがする 属人化がより進むだろうし着いていけない人が間違いなく増えて社会が不安定化しそうである 日本型組織は低能力者のセーフティーネット的側面もある(非正規雇用の増加で変質しつつあるが) それに本書ではパソナグループや吉本興業の不祥事に触れていないがあれはインフラ型的ではないか 結局どの組織でも不祥事は起こるのである 身も蓋もない話をすればどんなに洗練された組織でも問題は起こるだろう なぜなら組織を構成するのは人だからだ ※とはいえ組織変革が不要とは思わない 学者でない私にはいい案など到底浮かばないが、周囲に感謝を伝える同僚と働いた時は居心地良かった 社会の分断が叫ばれる昨今、大切なのは「自分への敬意ひいては他人への敬意」ではないか それには日頃から読書や芸術・スポーツ、社会活動などの文化的活動や人との交流を通じて思慮を深め、自身を取り巻く環境の有り難みを理解することが必要だ 自己肯定/効力/有用感を高めることだ それはスマホをいじっても身につかないものである ※組織論から外れるため深く言及はされていないが筆者も「あとがき」などでコミュニティの大切さに触れていた 自分でも引くほど落書きが長文になった これだけ考えを巡らせるほどの良書だったという証左だと思う ここまで読んだ方ならすぐ読めると思うのでぜひご一読ください
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若者だけでなく管理職、上司も積極的にマネジメントしない消極的管理になってしまっているのは、少しわかる気がする。 日本型組織は日本人の風土に馴染んで形成されたものなので、それを時代が変わったから、といきなり壊すのはどの大企業も官公庁も難しいんだろうなぁ。特に「外圧」の少ない官公庁に...
若者だけでなく管理職、上司も積極的にマネジメントしない消極的管理になってしまっているのは、少しわかる気がする。 日本型組織は日本人の風土に馴染んで形成されたものなので、それを時代が変わったから、といきなり壊すのはどの大企業も官公庁も難しいんだろうなぁ。特に「外圧」の少ない官公庁には…。 よく分析されていた1冊でした。
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