国連入門 理念と現場からみる平和と安全 筑摩選書0298

山本栄二(著者), 中山雅司(著者)

• 販売会社／発売会社: 筑摩書房
• 発売年月日: 2025/02/14
• JAN: 9784480018168

商品レビュー

2025/03/06

国連の役割と機能
- 国連は多面体の組織であり、さまざまな機関を通じて平和に貢献している。
- ウクライナやパレスチナでの人道危機に対して、国連が救援活動を行っている事実を強調。
- 安全保障理事会は機能不全に陥っているが、国連は他の機関を通じての活動が重要。

国際機構の誕生の背景
- 国際機構は戦争や革命を背景に誕生したという二つの法則がある。
- 第二次世界大戦を経て、国際連盟から国連への移行があった。
- 国連設立時は加盟国が50カ国に過ぎず、多くの国が植民地支配下にあった。

国連の歴史的変遷
- 国際連盟の設立から第二次世界大戦までの時期に、戦争の違法化と集団安全保障の構想が進展。
- 国連設立から冷戦終結までの時期に、国際社会は組織化を進め、武力行使の違法化が進んだ。
- 冷戦終結以降、内戦や民族紛争、テロの頻発、気候変動などの新たな脅威が顕在化。

国連の平和維持活動
- 国連は、特定の国家で構成される多国籍軍に武力行使を授権する形やPKOの派遣を通じて関与している。
- 内戦や民族紛争における国連の活動が重要視されている。
- 戦争による人道的危機に対して国連が行う支援活動の意義を強調。

国連改革の必要性
- 安保理改革が国連改革の中心的テーマであるが、国連全体の存在意義も重要。
- 国連が国際社会においてどのような平和秩序を模索するべきかについての問題意識が示されている。
- 国連の役割を強化するためには、総会の改革も必要であり、特に安保理が機能しない場合の総会の役割が重要。

現代の地球的課題
- グローバリゼーションと技術革新が国際社会に及ぼす影響が増大。
- 貧富の格差や気候変動、難民問題など、国際社会が直面する多くの課題への取り組みが求められている。
- 人間の安全保障の観点からの国連の新たな役割が提唱されている。