陰陽皇子のやんごとなき執着愛 平安艶恋異聞 ティアラ文庫

花菱ななみ(著者), 駒田ハチ(イラスト)

• 販売会社／発売会社: プランタン出版/フランス書院
• 発売年月日: 2024/12/17
• JAN: 9784829660386

商品レビュー

2025/03/15

花菱ななみ先生の平安もの、珍しいなと思ってたらあとがきで初めてと知ってやっぱり...!となりました。平安時代のもどかしいけど風流で時には狂おしくて激しい恋愛模様がしっかりと詰まっていてたっぷりと平安を感じることが出来ました⟡.*

この時代の恋愛は和歌での文通から始まって最初は男性が女性の元に通う妻問婚なんですよね、、、和歌での文通が続くかどうかがまず第1関門でそれをクリアすればやっと通ってもらえるようになるけれど、女性側は待つことしかできないので、男性側に他に気になる女性ができ通うところができてしまえば自分から足が遠のいてしまい、1人淋しい夜を過ごすことになる。。。
嫉妬の気持ちの激しさを詠んだ句も多く残されていて、この作品にはそんな嫉妬から相手を呪い鬼と化してしまう女性の気持ちを利用した陰謀渦巻く中で、ヒロインとヒーローが協力し合ううちに互いに惹かれあわずにはいられないというのがとてもエモで良かったです...!!!しかもヒロインもヒーローもお互いの匂いとか和歌から感じた教養で惹かれててそこもまた平安らしいなぁと思いました(*´艸`)♡

陰陽師で色男でなかなか本心を見せてくれなさそうなヒーローと自分を守るために防波堤をはってしまうヒロインのもどかしいけど、身体を重ねるときには言葉以上に相手への愛おしさを感じさせるような激しいえちにきゅんでした♡

2024/12/21

両親亡き後、叔父に家をとられ使用人に混じって働いてきたヒロインはある陰陽師との婚姻し弱みを探れと命じられるが早々に企を白状させられ…。
このヒロインは信用ならない叔父に対抗するため冷静で逞しい性格で面白い。
本心をあまり見せないヒーローが段々ヒロインを慈しみ信頼していくのが素敵でした。

珍しく１人称で書かれているので新鮮でした。面白かったです。