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"技術論"の源流をたずねて 1930年代ソ連におけるマルクス主義的技術史のの探究

市川浩(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 広島大学出版会
発売年月日 2024/11/20
JAN 9784903068718

"技術論"の源流をたずねて

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2025/01/31

概要 本書は、1930年代のソ連におけるマルクス主義的技術史の発展と、その背後にあるイデオロギー的要因、主要な研究機関や人物、彼らの理論的立場について詳述している。特に、技術史の研究がどのようにマルクス主義の枠組みの中で形成され、またその中でどのような議論が展開されたのかに焦点を...

概要 本書は、1930年代のソ連におけるマルクス主義的技術史の発展と、その背後にあるイデオロギー的要因、主要な研究機関や人物、彼らの理論的立場について詳述している。特に、技術史の研究がどのようにマルクス主義の枠組みの中で形成され、またその中でどのような議論が展開されたのかに焦点を当てている。 主要な要点 1. マルクス主義的技術史の定義 - 技術は労働手段(労働の体系)として定義され、社会的生産過程の一部として位置づけられる。 - 技術史は単なる道具や機械の歴史ではなく、社会的文脈や労働過程との相互作用を重視する。 2. 重要な研究機関と人物 - ミローノフ: 工業系専門学校における「マルクス主義的技術史」の教育を推進。 - プハーリン: 技術の二重性(具体的労働と抽象的労働)の観点から、マルクス主義的技術史を論じた。 - ガルベル: 技術を「労働手段の体系」として捉え、具体的労働とその社会的過程の重要性を強調。 3. イデオロギー的背景 - ソ連の「文化革命」に伴い、技術者の育成が急務とされ、マルクス主義的視点から技術教育が強化された。 - マルクス主義的技術史は、科学史や技術史におけるファシズムとの闘争を強調し、理論的誤りへの批判が行われた。 4. 研究の変遷と困難 - 1937年に行われた会議で、従来の計画が「誇大で非現実的」とされ、研究計画が大幅に縮小された。 - 技術史研究所における運営方針の転換があり、政治的な圧力や科学的抑圧が影響を与えた。 5. 技術の進歩と社会の矛盾 - プハーリンは、資本主義社会における技術進歩の矛盾を論じ、労働過程とその社会的形式の間に存在する対立を指摘。 - 労働の二重性を基に、技術進歩が新しい社会的条件の形成に寄与する可能性を考察した。 6. 結論と今後の課題 - マルクス主義的技術史の研究は、ソ連の特異な歴史的背景を反映したものであり、その理論的枠組みは今後の技術史研究においても重要な視点を提供する。 - さらなる研究が求められ、特に技術と社会の関係性を深めることが重要である。

Posted by ブクログ