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戦時下の政治家は国民に何を語ったか NHK出版新書730
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | NHK出版 |
発売年月日 | 2024/11/11 |
JAN | 9784140887301 |
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戦時下の政治家は国民に何を語ったか
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昭和の時代に入ってすぐ1928年(昭和3年)、最初の普通選挙が執り行われて以来、様々な政治家、財政家、外交家、軍人などがラジオを通じて、自らの意思や考えを国民に伝えてきた。時はまさに後に続く日本にとって最大の国難、太平洋戦争への道のりを歩む時期であり、それはゆっくりとした歩みから...
昭和の時代に入ってすぐ1928年(昭和3年)、最初の普通選挙が執り行われて以来、様々な政治家、財政家、外交家、軍人などがラジオを通じて、自らの意思や考えを国民に伝えてきた。時はまさに後に続く日本にとって最大の国難、太平洋戦争への道のりを歩む時期であり、それはゆっくりとした歩みから、徐々に加速をつけての激走へと変わっていく。その間、1929年世界恐慌、翌1930年のロンドン軍縮会議、更に翌年の満州事変の勃発、五.一五事件など、社会は不安や不満に満ち溢れ、影響力を持つ政治家などの一挙手一投足が自らの政治生命だけでなく、人生の幕を閉じさせるような暗殺という手段により、命を失ったような時代だ。外交面では東亜の恒久平和を掲げつつ中国に進出する日本に対して、アメリカやヨーロッパ各国が脅威を感じ、日本の封じ込めに動きだす。日露戦争を経て、世界の舞台に遅ればせながらその存在感を示し始めた日本にとって、その世界の舞台から徐々に孤立への道を歩み始める。外交では松岡洋右の名前などは誰もが知る事だろう。その間、国内政治も荒れに荒れ、首相だけでも田中義一、濱口雄幸、若槻礼次郎、犬養毅、斎藤実、岡田啓介、広田弘毅、近衛文麿、平沼騏一郎、阿部信行、米内光政、東條英機、小磯国昭、鈴木貫太郎と目まぐるしく変わっていく(近衛は第三次政権まで)。この様な状況に於いて、世界から孤立する日本の立場を国民に伝え、戦時に於いては国民に何を求めたか、そして自身はその中でどういった役割を果たそうとしたか、彼らの語った言葉とその背景を教えてくれるのが本書である。 その言葉の中には、当時の複雑な社会背景と、特に太平洋戦争開戦前後は軍部の強大な圧力•影響を感じさせる文脈が多く見られる。五.一五事件.二.二六事件など陸海軍軍人の標的にされ、命を失う危険に常に晒された政治家達が、自身の決心を述べるのだから、相当に考えられた文面、そして覚悟の上での表明になる。文字一つ一つから、覚悟の様なものを感じられる。 現代の社会ではテレビでそうした政治家達の言葉に触れる事が出来るから、その表情なども見る事ができるが、流石、平和が長く続いた時代であるから、どうしてもその言葉を当時と比べた場合、薄っぺらい印象を受けざるを得ない。当時の様な熱さや生命を賭けた言葉とは大きくかけ離れている。この時代の手段がラジオという、音としてのみ伝えられる事を考えても、言葉選びの重要性は、今よりも格段に高かったのだろうと思う。その結果、より重厚で格式の高い文章にならざるを得なかったと思われる。 ビジネスでも自身の使命などを表明する機会がある。どの様な未来を描き、方向性を示しながらも、直面する喫緊の問題に対して、迅速に対応策を提示、実行に向けて意識を集中させ、そして自らがどの様な哲学•思想を持って取り組むのか。かなり薄っぺらに感じさせるような発言を繰り返した自分を恥じながら、本書の言葉と比べて読み進めるのが、中々面白い。そして勉強にもなる。 先ずは覚悟が何よりも必要であるし、実態、現実の深い理解と、単なる絵空事ではなく、実現性や具体性に富んだ言葉でなければならない事を、改めて気付かさせてくれた一冊であった。
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