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孤独社会 現代日本の〈つながり〉と〈孤立〉の人類学
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孤独社会 現代日本の〈つながり〉と〈孤立〉の人類学

小澤デシルバ慈子(著者), 吉川純子(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 青土社
発売年月日 2024/08/27
JAN 9784791776696

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2026/06/28

日本の自殺に関する研究を通して、その根底にある「孤独」について考える本。そして自殺は「個人の問題」と捉えられてきたが、個人に孤独を感じさせる社会の問題でもあるのではと主張する。 今では自殺は社会の問題という認識が広がりつつあるけれど、それでも世間には「個人の責任」とか「メンタル...

日本の自殺に関する研究を通して、その根底にある「孤独」について考える本。そして自殺は「個人の問題」と捉えられてきたが、個人に孤独を感じさせる社会の問題でもあるのではと主張する。 今では自殺は社会の問題という認識が広がりつつあるけれど、それでも世間には「個人の責任」とか「メンタルの弱さ」に原因を求める雰囲気も残っていると感じる。 本の中では、個人へのインタビュー内容が多く取り上げられていて、生々しい内容だった。孤独や生きがい、みんな悩んでいるんだなぁと思ったり。 以下メモ ・1998年に日本の自殺者は前年比47%増加。(22410→33048)その後の三万人台を推移。 1998年に自殺が急増した理由ははっきりとしていない。 ・「孤独」の定義 他者や環境との関係において生じる様々な不満を感じること。 それは永続的ではなく変化していく。 主観的であるが、当人が全く気付いていなくても、その人の身体の中で身体によって「感じられる」ことがある。 ・孤独とうつ病は区別する必要がある。 うつ病は病気、漠然とした悲しみ、絶望、落胆の感情。 孤独は関係を志向するもの、ネガティブで不快な感情。 ・孤独と社会的孤立は別物。 孤独は感情であり主体的。ひとりぼっちだと感じること。 社会的孤立は身体的な現実。ひとりでいること。 ・孤独の主観性 同時に作用することの側面 自己であることは他者と相互に依存すること 自己と他者との境界にある膜に依存する、成功と失敗の両方の側面 ・ハビトゥス ある社会における個人や集団が他者や環境に対して精神的にも肉体的にも保持するようになる態度。世界とのかかわり方、認識の仕方。 ・孤独な社会 自分は気にかけてもらえず眼中に入れてもれず、取るに足らない存在だと人々に感じさせる社会。 「社会」は人がともになり、一緒に生活し関わりあうところである。しかしだからといって、人が孤独を感じないわけではない。 ・日本人にとって生きがいは大きな意味を持つ これまで日本は「生きがい」は外から(社会から)与えられてきた。経済の低迷で与えられなくなり、空虚さのみ残った。 日本人は相互依存的な自己を持つ。(欧米人は個人中心の自己) より、他者との関係の中に生きる意味を見出す傾向がある。 ・社会が孤独を生み出すのは社会がその構成員の価値を道具化し、人を使い捨てにするとき。 自分が業績や生産性とは関係なく他者から内在的な価値があると感じられれば孤独を感じない。 ・モラル障害 必ずしも命の危険はなくても、「裏切られた」という怒り 自分んを責める罪悪感、無力感 東日本大震災において、地震自体はトラウマだが、その後政府から無視されていると感じることでモラル障害を負う

Posted by ブクログ

2026/04/01

原題を直訳すると『孤独の解剖学』。 日本での孤独と自殺について人類学した本。 孤独・自殺に関する言説の問題点、従来の研究で見過ごされていた点に取り組むべく、「共感」を方法論的に用いながら「主観性」にフォーカスした研究が成されている。 孤独への処方箋も提案されてはいるが、「一応...

原題を直訳すると『孤独の解剖学』。 日本での孤独と自殺について人類学した本。 孤独・自殺に関する言説の問題点、従来の研究で見過ごされていた点に取り組むべく、「共感」を方法論的に用いながら「主観性」にフォーカスした研究が成されている。 孤独への処方箋も提案されてはいるが、「一応手短に示すと…」程度なので、孤独の解決策を求めている方向けの本ではない。 それよりも、上記のような著者の方法論と分析の切り口によって、孤独を取り巻く状況や孤独に関連する概念が読み解かれていくプロセスの素晴らしさを味わう本だと思った。 また、アメリカの一般人向けに書かれているので、「なるほど、日本のこれをアメリカ人に説明するとこう言わなきゃいけないのか」ってのも面白ポイントだった。 主観性は「自己」と「他者・環境」の両側に向いており、主観的な経験が他者・環境を作ってもいるし、他者・環境が主観的経験を規定してもいる、ということが繰り返し強調される。 著者はその主観性の二面性を「内と外が浸透し合う膜」に喩えていたが、個人的には内と外が相互包摂するような捉え方もあり得ると思った。 終盤で明かされるように、収集された一人称の語りをこの本に記述する仕方も工夫されていて、読者が徐々に共感を醸成して入り込みやすくなっている。この工夫は真似したい。 それにしても、本書で示された「共感」の恐ろしい側面や、「生きがい」「生きる意味」を巡る結論は、皮肉だと言っていいかもしれない。「生きがい」とかについての言説になんとなーくもってた違和感を肯定されたようで、深く頷く思いだった。

Posted by ブクログ

2026/03/08

主に自殺に関するエスノグラフィを通じて、孤独を丁寧に紐解いていく。 主に若者へのインタビュー、自殺サイトと集団自殺、3.11に関するエスノグラフィを中心に話が進む。日本の話。 斜め論に通ずるものがあり、個人的にはかなりコネクションザドッツみがありました。縦の関係でなく、水平的な...

主に自殺に関するエスノグラフィを通じて、孤独を丁寧に紐解いていく。 主に若者へのインタビュー、自殺サイトと集団自殺、3.11に関するエスノグラフィを中心に話が進む。日本の話。 斜め論に通ずるものがあり、個人的にはかなりコネクションザドッツみがありました。縦の関係でなく、水平的な関係性と共感を切実に求めている人々の姿は、個人的な経験もありとてもグッとくるものがありました。 死、特に自殺に関するエスノグラフィが多く、自殺サイトへの書き込みも一部転記されていることから、人によっては読むタイミングを見る必要もあるかも知れません。

Posted by ブクログ

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