新・富良野風話

倉本聰(著者)

• 販売会社／発売会社: 財界研究所
• 発売年月日: 2024/08/09
• JAN: 9784879321657

商品レビュー

2025/02/22

90歳を過ぎた脚本家の倉本聰。現代日本について深く憂う。長く富良野の自然の中で暮らすことから、環境、エネルギー問題など。
ご隠居のお小言的な内容ではあるが、時に卓見も。
ただ今の時代を、どこかしら作るのに貢献した人が批判しても、若者にはピンと来ないかも。

2024/11/15

総合ビジネス誌「財界」に2015年〜2024年6月号まで掲載された倉本さんの、憂う日本に一石を投じるような日々の雑感です。『北の国から』 の倉本さんは、実にまっとうで、実に良識のある人生の先輩だと感慨を新たにしました。

私が常日頃思っていた世間への、政治への、オリンピックへの、地球温暖化への、ロシアへの、ウクライナへの、災害への、環境への、素朴な疑問や小さな憤りや憂いを、すべて言葉にしてくださった。

齢九十にしても、やはり脚本家。ひとつひとつ短いエッセイの中に、「本当にそう！」と共感し、思わず付箋を貼ってしまう箇所がいくつもありました。
統計もよく見ていらっしゃるようで、本書の中には、いくつかの数値をあげて話を進めてくれているので、現状や未来への不安が理解しやすかったです。偉い学者の言葉よりも。

北の国の森の中でひっそりと生活しながら、グローバルな視点でちいさな発言を続ける倉本さんの、庶民感覚のつぶやき。興味深いエッセイです。