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常盤団地の魔人
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2024/07/31 |
JAN | 9784103541134 |
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商品レビュー
3.8
6件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
物語の内容は、小学3年生の主人公蓮が、多様な人々が住む団地で父母兄妹と暮らしながら、同じ小学校に通う上級生や同級生と日常生活を送る場面を描いたものと言える。 魔人とはいわば現実逃避のために蓮自身が生み出した「像」と言えるだろう。毎日家族で虐待を受け、持病を患いながら生活を過ごし、これまでにない人との関わりを持つ、これらは全て蓮にとっては通常では乗り越えられないものであり、だからこそ自分自身で魔人を生み出し、現実からあえて距離を取る方法を生み出したのだと思う。 だが、蓮は物語の終盤でそれを「神」のような存在(つまり、魔神)と勘違いしてしまう。だから、憎しみの対象である兄の公平に暴力を行使する。だが、返り討ちに遭い、自身の無力さを痛感して終わる。蓮は「まじん」の正体に途中で気がついたが、それを「魔神」と勘違いしてしまったのだ。 小学校3年生という、未熟な段階にいる子どもの奇想天外な発想・考えや、友人との関係性、子どもから見た大人の世界・自然の世界、そして恵まれない境遇にいる子どもの現実を、子どもの視点から描いた作品と言えるだろう。
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昭和って感じがするのは、子どもの遊び方だろうか…。 それとも団地の風景だろうか…。 小三の蓮は、小児喘息やアレルギーといった持病があり、二年生までは特別支援学級だった。 三年生から初めてのクラス替えで不安もあり、恐怖でもあったが、団地で初めて見る同じくらいの男子と自転車や鉄棒、砂...
昭和って感じがするのは、子どもの遊び方だろうか…。 それとも団地の風景だろうか…。 小三の蓮は、小児喘息やアレルギーといった持病があり、二年生までは特別支援学級だった。 三年生から初めてのクラス替えで不安もあり、恐怖でもあったが、団地で初めて見る同じくらいの男子と自転車や鉄棒、砂場で競争となった。 彼はヤマモトシンイチだと言う。 そこから彼らの日常が始まる。 蓮と兄とその仲間たち、宿敵は管理人である。 怖いのは、黒いジャンパーの「庭師」たちでもある。 そして、1人になると現れる見えない魔人だったりする。 喘息持ちなのにみんなと同じように遊ぶ蓮の強気なところがいい。 父親に怒られ、兄には勝てないところもあるあるだなぁと。 秘密基地や池など昔は当たり前のように身近にあり、行ってはいけないとわかってはいても行ったものだと思い出した。 無茶なことをするのが子どもなのかもしれないなと懐かしくなった。
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男の子の成長期を書いた小説で昭和な家庭に現在のドローンがあったりと融合しているのか、今も団地に住む家庭は同じような環境なのだろうか??今では失われつつある学年を問わず外で遊び、上下関係も存在していて団地の団結力。懐かしさを感じつつ女子にはない友情と情け容赦ないケンカに男の子の内情...
男の子の成長期を書いた小説で昭和な家庭に現在のドローンがあったりと融合しているのか、今も団地に住む家庭は同じような環境なのだろうか??今では失われつつある学年を問わず外で遊び、上下関係も存在していて団地の団結力。懐かしさを感じつつ女子にはない友情と情け容赦ないケンカに男の子の内情が手に取るように伝わる。ほんわかした世界に浸れる一冊でなめるように読んでも数時間で読めるがこの世界観にどっぷりはまれる充実した時間を過ごせた。
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