聖書の同盟 アメリカはなぜユダヤ国家を支援するのか KAWADE夢新書

船津靖(著者)

• 販売会社／発売会社: 河出書房新社
• 発売年月日: 2024/06/21
• JAN: 9784309504513

商品レビュー

2024/10/14

「聖書」から読み解くとイスラエルとその周辺で起きていることが随分と理解が深まる気がする。本の中には知らないことが満載で、こんな時だからこそ、たくさんの人にこの本を読んで欲しいと思った。
普段宗教には接していないけど、八百万の神がすんなり理解できる風土にいる日本人と同じ感覚で、聖書の内容が身に染みている人たちの間で起きているのが、今回の問題なんだなと。
しかしね、聖書に神の選民はユダヤ人だと書かれているからって、パレスチナはイスラエルのものだなんて、そんな法は無いですよ。
いっそのこと、宗教という共同幻想なんかなくなってしまえばいい
吉本隆明ならそう言ってくれたよ、きっと

2024/09/06

2024/9/7読了。　
9/8 米紙ワシントン・ポストによるとパレスチナ自治区ガサの停戦交渉で、バイデン米政権がイスラエルとイスラム組織ハマスとの交渉の隔たり（パレスチナの囚人解放案）を埋める新たな停戦案を無期限に延期すると報じた。2023年10月の戦闘開始から7日で11ヶ月がたったが停戦が見通せないのが実態だ。現時点でガザの死者約4万人。イスラエル人の人質約120人（約1,200人が殺害され260人が人質にされていた）の消息は分からずのまま。どちらも不幸だがユダヤ教民族主義者ネタニヤスはハマスを根絶やしにするまで妥協しない方針に変化はない。こんな状況下でも民族主義者の西岸への入植とパレスチナ人へ暴力は絶えることはない。この様な時期に本書を読んだが泥沼とも言える根深さを知る手立てになった一冊である。

2024/07/22

ぐちゃぐちゃに入り組んだイスラエスパレスチナ問題を、アメリカという国の存在を補助線に、初学者向けにまとめた本。とはいえぐちゃぐちゃに入り組んでいるのに変わりはない。
「けれど」「一方で」「だから」といった接続詞がほとんど使われていないので、筆者の論理構成が読み取りづらく感じた。恐らくこれは意図的なもので、ぐちゃぐちゃに入り組んだこの問題を、安易な因果関係に落ち着けることを避けようとしたのではないかと感じた。