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いちまい酒場 講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2024/05/15 |
JAN | 9784065352014 |
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商品レビュー
3
7件のお客様レビュー
新宿中心部からは外れた場所にある西武新宿駅近くの繁華街。その裏通りを入ったところに小汚い居酒屋がある。 酒場「いっぱい」。千円札1枚で軽く飲める「いちまいセット」が人気の店だ。この店を1人で切り盛りするのは諒さんと呼ばれる大将で、強面だが時おり見せる笑顔に何とも言えぬ優しさが...
新宿中心部からは外れた場所にある西武新宿駅近くの繁華街。その裏通りを入ったところに小汚い居酒屋がある。 酒場「いっぱい」。千円札1枚で軽く飲める「いちまいセット」が人気の店だ。この店を1人で切り盛りするのは諒さんと呼ばれる大将で、強面だが時おり見せる笑顔に何とも言えぬ優しさがある。 そんな懐にも心にも優しい居酒屋を舞台にした連作短編人情物語。 ◇ 夕暮れ時。「いっぱい」と染め込まれた暖簾をくぐった理代子は、コの字型のカウンターのいちばん隅に腰を下ろした。 「いつものやつでいいかな」 と大将の室井諒三こと諒さんが声を掛けてくる。 「いつものやつ」とは、串揚げ4本と漬物に瓶ビール1本または焼酎2杯がついて千円の「いちまいセット」だ。懐に優しいこのセットを目当てにやってくる常連客は多い。理代子もその1人である。 実は理代子がこの店に惹かれる理由は、まだふたつある。 まず、串揚げにかけるタレがソースでなく味噌ダレだということだ。東京では珍しい味噌ダレだが、岐阜県出身の理代子にとっては懐かしい味で、特にひとり暮らしの理代子は日暮れになるとこの味噌ダレの味が恋しくなる。 もうひとつは大将の諒三だ。諒さんの見た目は大きなガタイに太い腕、厳つい顔には右目の下から頬にかけての大きな傷が走っていて、正直怖い。けれど、時おり浮かべるふわっとした笑顔には愛嬌があって優しいことを理代子は知っている。そう。理代子は同じ40代の諒三を憎からず思っているのだ。 理代子が夫に先立たれて3年になる。薬剤師で小さな薬局をやっていたが、ギャンブル好きで女癖が悪く、理代子はさんざ苦労させられた。その夫が心筋梗塞で急死したときむしろホッとしたものだ。 薬局を化粧品店に改装して育てたひとり息子の勇人は、2年前に長野県の大学に合格して家を出ていった。山登りの好きな勇人にとって長野は憧れの土地で、今でも暇かあれば山歩きしているとかで帰っても来ない。 こうしてひとり暮らしとなった理代子は、安らぎを求めて「いっぱい」に通っているのだった。 ( 第1話「味噌の味」) 全8話。 * * * * * 居酒屋が舞台の小説は多くあります。人情の機微に通じ懐の深い店主と常連客が織りなすヒューマンドラマが、魅力的だからでしょう。 本作も、店主の諒三がそんな魅力を持つ人物として登場します。強面の偉丈夫ながら、男気があって人情に篤い。常連客はそんな諒三に惹かれつつも、その前身を想像しては畏れてもいます。なんとなく安倍夜郎さんのマンガ『深夜食堂』のマスターの硬派バージョンを想像しながら読みました。 第1話「味噌の味」はまさに正統派の人情話で、展開といい収めどころといい、うまくできていました。第4話「おやごころ」、第7話「トラック女子の困惑」も同様でいいお話だったと思います。 けれどその他の話については、正直に言ってストンとは飲み込みにくいものでした。 悩みや問題ごとを持ち込む客に対して共感できなかったり、後半よく登場する暴力団幹部の進藤の異常とも言えるこだわりに違和感を覚えたりしたのです。 そしてそれに対して諒三が身体を張り、最終話では命を張るというところにも、却って展開の軽さを感じてしまいました。 もちろん、私自身の人生経験の浅さが原因で、世の中にはそんなバカな行動をとってしまう人間や異常なこだわりを持つ人間がいることを、私がよく知らないからだと考えられます。 これはあくまでも偏った個人的な感想に過ぎません。ですから、レビューを読んでくださった皆さまは、どうか気になさらずに作品をお読みいただければと存じます。失礼しました。
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わけありの男が1人でやっている小さな居酒屋に来る客が、色々問題を起こす所から展開していく、連作短編集。 あとは想像にまかせます的な感じで終わっていくので、少し物足りなさを感じた。特に最後は、どうなったのかわからず終わりイラついた。
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「いちまい」は千円札1枚のこと。味噌ダレが自慢の酒場“いっぱい”では、その1枚で串揚げ4本か味噌おでんの皿にビールか焼酎が付いてくる。 店主は強面ながらイケメン。傷痕のせいか、“侠飯”シリーズの柳刃を思い出しながら読みました。 穏やかに進む連作短編を想像していたら、穏やかどころ...
「いちまい」は千円札1枚のこと。味噌ダレが自慢の酒場“いっぱい”では、その1枚で串揚げ4本か味噌おでんの皿にビールか焼酎が付いてくる。 店主は強面ながらイケメン。傷痕のせいか、“侠飯”シリーズの柳刃を思い出しながら読みました。 穏やかに進む連作短編を想像していたら、穏やかどころか、出来事がかなり生々しい。ストーカー、詐欺、覚醒剤などなど。そしてこんな酒場の常連客はそれなりに歳を食っている人ゆえ、私の苦手な「オッサンあるいはオバハンの妄想」的な話も多いんです。そういう私もオバハンなだけに、現実を見せられているようで、余計に(笑)。
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