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黒馬物語 光文社古典新訳文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2024/05/14 |
JAN | 9784334103200 |
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商品レビュー
3
2件のお客様レビュー
約150年前に書かれた本なので、今のウェルメイドな小説に慣れている人にとっては、小説の作りとしては古い感じもするが、読む価値はある。 これが社会に与えた影響はとてつもなく大きいものだったろうし、この本があって本当に良かったと思う。 動物福祉なんて言葉がない時代、人間ですら労働者階...
約150年前に書かれた本なので、今のウェルメイドな小説に慣れている人にとっては、小説の作りとしては古い感じもするが、読む価値はある。 これが社会に与えた影響はとてつもなく大きいものだったろうし、この本があって本当に良かったと思う。 動物福祉なんて言葉がない時代、人間ですら労働者階級はボロボロになるまで働いて死んでいた時代(この本に出てくる「おんぼろサム」のように)、動物の苦しみに思いを馳せるなんてことは、ほとんどなかっただろう。そこに、馬が語り手となって、いかに苦しんでいるかをわかりやすく語った本書がでた。馬も苦しむことに初めて気づいた人がたくさんいただろうし、本の力が今よりずっとあった時代には今のSNSでバズる以上の衝撃をもたらしただろうと思う。 馬は今の自動車、バイク、自転車であり、なくてはならない交通や流通の手段であり、上流階級にとってはキツネ狩りやウサギ狩りなどの娯楽にも欠かせないものだった。 ドリトル先生にマシュー・マグという「猫肉屋」(猫が食べる肉を売る商売)が出てきたが、ロンドンのような大都市にはたくさんの馬がいて、当然たくさん死ぬわけだから、死んだ馬をどう処理するかという問題の解決策の一つとして猫肉屋もあったわけである。ロンドンにいかにたくさんの馬がいたかはこれを読むとリアルに感じることができる。 この本にある通り、人間の言うことをよくきき、能力も高く、見た目が美しい馬も、怪我をしたり、年を取ったりすると、転売されてどんどん安くなり、(また安い馬のニーズもあった)ろくでもない持ち主に鞭打たれて死ぬまで働かされるというのがごく普通だったわけだ。ジンジャーの死が一番哀れだった。 これを読んで、自動車の発明は本当に良かったと思った。環境破壊の原因にはなってるだろうけど、動物を苦しめずに済んだんだから。 児童文学として読まれたのは、最後にハッピーエンドだということも大きい。しかし実際には、こんな幸せな老境を送れた馬はほとんどいなかったのではないか。 ハミや蹄鉄、目隠しなどをつける苦痛についても語られており、馬にはもう乗らず、野に放して保護してあげたらいいんじゃないかとさえ思った。乗る必要も今はないんだし。 19世紀イギリスの作品なので、語り手は馬でもキリスト教徒だし、苦しむ動物は銃で撃って殺してあげるのが一番だという表現も何度か出てくる。あと、(血統書がつかないような)犬猫の仔は目が開く前に溺死させた方がいいという表現もあり、人間でさえ避妊ができなかった時代、仕方なかったのだろうが、読むと辛い。 黒馬は黒人の暗喩であるとか、たくさんの馬具をつけられて自由を奪われている馬は当時の女性の象徴であるといった読み方もあるらしいが、シューウェル自身がそれを意識して書いたとは思えない。馬がこんなにひどい扱いを受けていた時代があったということを知り、人間が動物を苦しめないようにする方法を考えるのに良い本だと思う。 しかし、今時の子どもはエピソードの連続に退屈するかもなあ。それを考えるとモーパーゴの『戦火の馬』はよくできていた。もちろんこの作品があったから『戦火の馬』ができたことは言うまでもないが。
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「人間たちはなんのために戦うんです?」 「わしは知らんよ。馬にはわからないことさ。だが、敵というのはよほど悪い連中なんだろうな。わざわざ海を渡ってはるばる殺しにいくくらいなんだから」 はい、ヴィクトリア朝時代の動物文学の名作『黒馬物語』です なんと、黒馬ブラックビューティーの視...
「人間たちはなんのために戦うんです?」 「わしは知らんよ。馬にはわからないことさ。だが、敵というのはよほど悪い連中なんだろうな。わざわざ海を渡ってはるばる殺しにいくくらいなんだから」 はい、ヴィクトリア朝時代の動物文学の名作『黒馬物語』です なんと、黒馬ブラックビューティーの視点で書かれた馬の自叙伝です すげーなヴィクトリア朝! なんでもあるやんヴィクトリア朝! 人間のために働いてくれているお馬さんたちをもっと大切に扱わないといかん!と思いました 人間のために働いてくれているお馬さんたちをもっと大切に扱わないといかん!と思って書かれた小説ということなので100点の感想です 100点しかとらんな いやでもね大切なことは馬にも感情があるってことなのよ!辛い!苦しい!痛い!疲れた!嫌い!嫁怖い!とか思うってことよ! そりゃあそうよ!人間だろうと馬だろうと嫁は怖いのよ!って逸れたー!話逸れたー!ブラックビューティー生涯独身ー! いや話元に戻しますけどね 動物にも感情があってさ、好きな人のためだったら一生懸命働きもするんじゃね?って話よ そして本作は当時大ベストセラーとなり、馬の扱いを見直すきっかけになったというんだから、やっぱ本の持つ力ってすごわよね 本好きにはたまらない逸話よね (なぜ最後おネエ)
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