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真贋 星海社FICTIONS
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2024/05/22 |
JAN | 9784065357392 |
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商品レビュー
4.3
3件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
兼房警視正が警視庁に新設した「美術犯罪課」。課長代理を命じられた森越歩未は、唯一の部下の馬原茜と共に、名家・鷲ノ宮家の脱税疑惑に挑む。アドバイザーは芸術探偵・神泉寺瞬一郎。 謎は二つ。 先代の遺したコレクションの全ては贋作か。 結婚前に描かれた絵の中の女性(当主の妻)が年老いた姿となっていたのはなぜか。すり替えられたとしたらいつか。 残念ながら、どちらも目新しい謎ではないので、ミステリ部分に驚きはない。絵にまつわる蘊蓄はそこそこ楽しい。
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かなーり好きなタイプの本。絵画鑑賞が好きな方で、その絵がどうして描かれたか知ってる方でも、その贋作がどうして作られたかは知らない方も多いのでは?贋作の蘊蓄満載で、ついでに絵画の相続税についても詳しくなれちゃう。この作者様、頭いいなーと思ったら、すごい経歴の人なんですね。続編だして...
かなーり好きなタイプの本。絵画鑑賞が好きな方で、その絵がどうして描かれたか知ってる方でも、その贋作がどうして作られたかは知らない方も多いのでは?贋作の蘊蓄満載で、ついでに絵画の相続税についても詳しくなれちゃう。この作者様、頭いいなーと思ったら、すごい経歴の人なんですね。続編だして欲しい。
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※このレビューにはネタバレを含みます
星海社FICTIONSから刊行された深水黎一郎さんの新刊は、久々の濃厚な芸術ミステリにして、薀蓄ミステリである。早く読めばよかった。 警視庁に新設された「美術犯罪課」。所属するのはたった2人、課長代理の歩未と、部下の茜。名家・鷲ノ宮家の名画コレクションが、鑑定の結果、すべて贋作だったという。2人の任務は、鷺ノ宮家による脱税疑惑の調査である。 すべてのすり替えなど現実的に難しく、鷺ノ宮家の現当主は被害届を出すつもりはなかった。ところが、あるきっかけで被害届を出すと言い出した。タイムリミットが迫る美術犯罪課としては、このチャンスに食らいつくしかない。 そんな2人に協力するのはあの男、芸術探偵こと神泉寺瞬一郎。彼が語る様々な贋作の事例。贋作で大儲けを企む人間の飽くなき欲望と、鑑定士の攻防。贋作は悪いことだが、この世界は実に人間臭くて面白い。むしろロマンすら感じる。 非常に興味深いのは、鑑定士が重視するあるポイント。ここまで明かしてしまって大丈夫かとも思うが、前代未聞のすり替え(?)の背景には、一般人は知る由もない専門知識があった。そんなのわかるわけないが、唸るしかない。 美術に疎い自分でも、「彼」の静かな怒りは伝わってきた。瞬一郎の怒り、あるいは深水さんの怒りとも言える。美術界だけの問題ではない。多くの美術関係者は努力している。国のあり方の問題とだけ書いておく。是非、読んで確かめてほしい。 そして、最も驚くのが、被害届を出すに至った事件の真相。おそらく名画を投機対象としか見ていない鷺ノ宮家の現当主は、その魂の仕事を、意図を理解できるだろうか。そこまでうまくいくか? などと言うのは野暮というもの。 なかなかいいコンビである美術犯罪課の2人と、瞬一郎を加えたトリオには、再登場を願いたい。AIが簡単にイラストを生成する時代に、美術関係者や鑑定士たちも、知識をアップデートして、贋作問題と対峙しているのだ。
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