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挫折と覚醒の阪神ドラフト20年史
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 草思社 |
発売年月日 | 2024/05/02 |
JAN | 9784794226914 |
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挫折と覚醒の阪神ドラフト20年史
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商品レビュー
3
2件のお客様レビュー
丁寧な記録・記載で考察されています。 「結果論」と言いたくなりますが、 それを承知のうえでの考察だと思います。 なので、それは良いと思うのですが、 まあ、そんな肩肘張らんでも、 という気もします。 金本監督の功罪が評価が分かれるやろな。
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2023年日本一になった阪神タイガースは、これまでの同球団のカラーっぽくない、守備を含めたディフェンスのチームというのではなく、投手が相手を完全に封じ打線がしぶとく1点2点もぎとって勝つ、完全な投手王国のチームだった。個人的には1985年猛虎打線のイメージが強いので、強いチーム作...
2023年日本一になった阪神タイガースは、これまでの同球団のカラーっぽくない、守備を含めたディフェンスのチームというのではなく、投手が相手を完全に封じ打線がしぶとく1点2点もぎとって勝つ、完全な投手王国のチームだった。個人的には1985年猛虎打線のイメージが強いので、強いチーム作りをするにしてもこういうチームカラーになったのはなぜか、投高打低の現状にも関わらず守備能力よりもホームランを打てるか打てないかで選手を選ぶ原政権のジャイアンツと対照的に、過去の成功例に捕らわれないチームを選んだ背景に、組織の変革論みたいなものがあるのか知りたくて読んでみた。結論からいえば必ずしも投手王国を作ろうとしてこうなったわけではなかったが、組織のドラフト戦略が金本知憲監督の2015年からチーム編成と無関係に即戦力をいきあたりばったり選択する方法から、将来のエース、盗塁王、4番打者を作るという目的のあるものに変更したことから変革が起きたということだった。端的に言って、現スタメンに何人ドラ1の選手がいるかで球団のドラフト戦略の巧拙がわかるが、阪神の場合、90年代から2015年まで1軍に定着したドラフト1位の野手は今岡誠(現:今岡真訪)と鳥谷敬しかいなかったのに、23年のスタメンには大山悠輔、佐藤輝明、森下翔太、近本光司といるのが球団の戦略結果として出ている。プロ野球選手のピークが投手が23~25歳、野手が25~26歳と考える球団もいる中、特に投手は松坂大輔の頃からウェイトトレーニングなどが近代化され高校生投手のレベルがベースアップするかたわら、一時期行われた高校生と大学・社会人を分離してドラフトを行う分離ドラフトの取り組みの仕方の違いなどで、パ・リーグにパワーピッチャーが多く生まれ、昨今の圧倒的なセ・パの戦力差につながっている。阪神は星野監督の頃、やる気のない生え抜きをクビにし、他球団の力のある選手と強引に入れ替え優勝もしたが、昨今優秀な選手は迷わずメジャーリーグに流出していくので、トレードやFAでのチーム作りは悪手になっている。そういった時局に乗り遅れていた阪神という球団が、金本監督のタイミングで変貌を遂げることになったということであった。自分が期待したような組織が変わった画期的な考え方だけで投手王国になったのではなく、そこは正直少しがっかりしたのだが、選手の成長とはその後の育成や選手のポテンシャルやチーム状況などの運もありドラフト選択だけではないわけで、それはそういうものだろうなと思った次第。
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