飛行機のテクノロジー 完全版 なぜ飛べるのか？航空機や地上設備にかくされた秘密 ニュートンムック Newton別冊

ニュートンプレス(編者)

• 販売会社／発売会社: ニュートンプレス
• 発売年月日: 2024/04/22
• JAN: 9784315528046

商品レビュー

2024/06/25

いや～面白いな～。

ライト兄弟は自転車屋だった。
チェーンでプロペラを回す。

高校を出てすぐにビジネスを始めたライト兄弟は大学での専門教育などは受けていない。しかし彼らの開発に取り組む姿勢は、まさに科学者のモノであったと言える。
飛行機の開発を決意したライト兄弟は、先駆者たちの文献を当たり、その研究成果を勉強することから始めた。
（中略）
ラングレー教授の失敗と、ライト兄弟の成功との間にはどのような違いがあったのだろうか。明暗をわけた最大のポイントは有人動力飛行機と言うゴールに至るまでのアプローチの違い。
ラングレー教授は無人の小さい飛行機を作りそれを大型化して人が乗れるようにすれば有人飛行機が完成すると考えたのに対し、ライト兄弟は、まず人が操縦可能なグライダーを完成させてから、そのグライダーに園児にゃプロペラなどの推進装置を搭載することで、有人動力飛行機として完成させ量としたのである。
あくまで「人間が操縦する飛行機」を目指したライト兄弟の戦略は、今日の知識からしても、理にかなったものであったと言える。

ライト兄弟のたわみ翼のように、翼全体を変形させる方式は、近代の航空工学の常識に当てはまらないものとなっていた。
面白いことに、ごく最近になって再び、翼全体を変形させる翼（アクティブ・モーフィング翼）の研究が始まっている。