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音楽理論と文法理論
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 開拓社 |
発売年月日 | 2024/03/05 |
JAN | 9784758980364 |
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音楽理論と文法理論
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音楽理論と文法理論の間の類似性を解説した本。 その類似性とは「関数ネスト」であるとのこと。 ピアノのレッスンを受けていて、音楽と言語が似ているな、と思う経験はある。 どちらかというと、作曲家の個性が出るアーティキュレーションやフレージングに、話すときの語り口のようなものを感じる...
音楽理論と文法理論の間の類似性を解説した本。 その類似性とは「関数ネスト」であるとのこと。 ピアノのレッスンを受けていて、音楽と言語が似ているな、と思う経験はある。 どちらかというと、作曲家の個性が出るアーティキュレーションやフレージングに、話すときの語り口のようなものを感じることがある。 しかし、本書では、そういうことではない。 音階や和声の構造は、「関数」的だという。 音列でいえば、長調なら全全半全全全半。 短調は全半全全半全全。 基音を決めると、~長調、あるいは~短調ができる。 このことを、変数として基音を代入すると、ある調の音列が出力される関数だ、と見る。 そして、各調の音列を機械的に一個飛ばしに重ねるとできる三和音についても関数だ、という話になる。 三和音の度数表記(ディグリーネーム)、Ⅰ・Ⅱm・Ⅲm・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵm・Ⅶmも、ローマ数字に基音を入れることで、特定の和音が出力される。 四和音のディグリーネームの場合は、関数の中に関数が含まれるネストになっていると。 Ⅰ△7・Ⅱm7・Ⅲm7・Ⅳ△7・Ⅴ7・Ⅵm7・Ⅶm7(b5)の中にも、三度と七度の関係を決める二つの関数が含まれるから。 というあたりを懇切丁寧に解説し、あとはコード進行の話へ展開する。 その解説に絡めて、文法理論の話が入ってくる。 こちらが著者の本来のフィールドだ。 理論言語学では句構造を、X’式構造という型で説明するそうだ。 Xのところに名詞なり、動詞なり、形容詞なり、前/後置詞なりを入れることによって決まる関数だということらしい。 X’式構造の中には、他のX’式構造を含み込むことができ、(関数の中に関数が含み込まれる構造を持ち)文は無限に長くできる。 ただ、文法構造はフラクタル的であるけれど、音楽の構造は主従関係があり、同じでない…ということで、今度は「語彙概念構造」の方へ話を振っていき、そこで音楽と同様の「構造」を見つけていくことになる。 音楽と文法のアナロジーを見るというのは、アイディアとして面白いけれど、こうなってくるとちょっと何というか恣意的な感じも受けなくもない。 理系の人が読んだら、本書の「関数」という概念の使い方をどう思うのかも気になる。 ただ、個人的には音楽理論の解説書として、きわめて根気よく丁寧な解説をしているところはステキだ。 たしかに、ピタゴラス音律がどうやってできてきたのかと考えると、音列や音階が弦と関わりが強いことも納得だ。 ギターを弾けない身としてはp140~のギターの第5、6弦指板上にそれぞれの調性でいくつシャープ、フラットがつくかわかるという話が面白かった。
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