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平安王朝と源平武士 力と血統でつかみ取る適者生存 ちくま新書1785
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2024/04/10 |
JAN | 9784480076137 |
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平安王朝と源平武士
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商品レビュー
4
3件のお客様レビュー
何故「源平」の二氏が武士の代表になったのか、を平将門の乱から平治の乱に至るまでの各家の盛衰を紹介して論じている。馴染みのない時代のことが詳しく書かれていて、とても面白かった。 満仲以降の歴代源氏の危うさと、そこまで振り切れない平氏(特に直方流)の強かさが印象に残る。 また、平治...
何故「源平」の二氏が武士の代表になったのか、を平将門の乱から平治の乱に至るまでの各家の盛衰を紹介して論じている。馴染みのない時代のことが詳しく書かれていて、とても面白かった。 満仲以降の歴代源氏の危うさと、そこまで振り切れない平氏(特に直方流)の強かさが印象に残る。 また、平治の乱で主従の縁が切れたはずの「源氏累代の家人」が敢えて頼朝を担いだ理由に興味が湧いた。 それにしても古代からの武人氏族の娘を血縁に取り込んだ皇族の末裔や藤原氏傍流の荒れ狂い具合がすごい(同時代の北欧を扱う漫画『ヴィンランド・サガ』に描かれる士族たちを連想させる)。平安時代だから、生まれた子供は荒くれ者が屯する母親の実家で育ち、よほどのことがない限り荒くれ者になったのだろう。子供の成長に環境が与える影響がよくわかる。
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名高い武士と武門たちを幅広く取り扱いながら、それらが最終的に源氏に集約されていく流れの解説が流麗。武士の誕生と発展そして権力奪取までへの道程をその暴力性と血統から分析・考察した一冊です。 <こんな方にオススメ> (1)武士の誕生までの背景・事情や経緯に興味がある (2)平安時...
名高い武士と武門たちを幅広く取り扱いながら、それらが最終的に源氏に集約されていく流れの解説が流麗。武士の誕生と発展そして権力奪取までへの道程をその暴力性と血統から分析・考察した一冊です。 <こんな方にオススメ> (1)武士の誕生までの背景・事情や経緯に興味がある (2)平安時代末から鎌倉時代初期までの源平争乱が好き (3)武家草創期の武士たちについて詳しく知りたい <概要> 古代・平安時代の武士の誕生から説き起こして鎌倉幕府の創立により武家が日本社会の覇権を握るまでのプロセスが精緻に解説されている印象です。 構成は全十三章(序章と終章を含む)です。大きく言いますと4つに分けられると思います。 第1に、序章から第2章までは武士の代表格として源氏と平氏がほかから抜きん出て立場を確保した実情が述べられています。 第2に、第3章から第5章までは平将門の乱をおもな契機に武士の流派や門閥が淘汰されていくプロセスが説明されています。 第3に、第6章から第9章までで源平が摂関政治や院政と強く結びつき各地の受領の地位を占有していき実力を蓄えていくまでの構造が解説されています。 第4に、第10章から終章までで源平に絞られた両者がいよいよ対立を深めつつやがて日本社会の支配権を確立(鎌倉幕府の成立)までが分析されています。 そのほか詳細等は別途、note『読書感想:歴史』に掲載しております。よかったら併せてご覧ください。 https://note.com/rekishi_info/n/ne2916b2afefb (2024/09/03 上町嵩広)
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※このレビューにはネタバレを含みます
<目次> 序章 王朝絵巻世界の裏面史~隣り合わせの血と暴力 第1章 三つの謎~源平の突出、消えた名族、強い受領 第2章 源平はいかにして武士の代表格たり得たか 第3章 王臣家・群盗問題の解決と将門の乱 第4章 源氏の飛躍と秀郷流藤原氏の沈淪 第5章 藤原保昌を生んだ血統と政治的環境 第6章 <強い受領>の確立と摂関政治 第7章 源氏の凶暴化を促す藤原保昌一家 第8章 平氏を従える源氏~男系の棟梁と女系の家人 第9章 源氏の支配権の達成と秀郷流・利仁流藤原氏の編成 第10章 「源平」並立体制へ~源氏の内乱と平氏の台頭 第11章 平氏政権の達成と「源平」並立の空洞化 終章 鎌倉幕府という平氏政権~北条家の勝ち残り方 <内容> 平安期の武士を論じ続ける著者。新書への思いもあとがきに書かれている。さて今回は、平安期の源氏と平氏の台頭に対し、藤原秀郷や藤原保昌らの子孫はどうなってしまったのか?という謎と中心に、将門の乱後の平氏、源氏の動き、そこからなぜ源氏が台頭したか、また院政期に平氏が源氏を凌駕した謎を解いていく。ただやや強引な論理が見られるが、論文ではないのでいいかと思う。帯は大河ドラマへの便乗が見られ、やや興ざめ。
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