北朝鮮拉致問題の解決 膠着を破る鍵とは何か

和田春樹(著者)

• 販売会社／発売会社: 岩波書店
• 発売年月日: 2024/03/28
• JAN: 9784000255097

商品レビュー

2024/11/07

配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。
https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=10280105

2024/06/26

北朝鮮拉致問題については、長い間非常に強い関心を持って考えてきた。
長い歴史の中で、様々な経過をたどり、日本北朝鮮、韓国、中国、ロシア様々な国の思惑が交錯する中で、この問題の解決がどうして進まないのか？廃業にはどのような力が渦巻いているのか？もちろん早急な解決への道は期待できない、大変な難問を抱えているのであろう。
本書では、救う会と家族会の関連、様々な政治的な主義主張、非常ににわかりやすく解説してあり、参考になる部分が多かった。

2024/04/06

北朝鮮の拉致問題について取り組んできた学者、拉致被害者家族、ジャーナリストなどがそれぞれの立場から拉致問題とそれを解決するための日本政府の動きについて解説。
北朝鮮関連の情報には多く接している私でも初めて知る情報が含まれており、その意味で興味深い。

しかし、解決を望むにはあまりにも困難な状況だ。極めて強硬な姿勢を取る「救う会」に影響されて次第に右傾化し、圧力団体と化している「家族会」。拉致問題で失敗すれば政権を保つことができないと、積極的に北朝鮮との対話をせず、北朝鮮の拉致の悲惨さばかり広報するだけの日本政府。

多くのお金が注ぎ込まれたが、結局、死んだとされる拉致被害者が生きているという証拠は何一つないまま、「生きて返せ」と北朝鮮に言い続けることは、拉致問題を解決に導くだろうか？
北朝鮮が通知してきた、新たな生存する拉致被害者の情報を抹殺し、めぐみさんなど拉致問題の「象徴」だけを重視する態度は、日本人を保護する義務のある日本政府のやることなのだろうか？

対北朝鮮制裁はもうこの20年に渡って絶えず続けられてきた。それによって北朝鮮の態度になにか変化が起きただろうか？本当に拉致問題を解決するためには、日本側の思考の転換が必要だということを深く考えさせる内容である。