不思議な時計 本の小説

北村薫(著者)

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 2024/03/27
• JAN: 9784104066179

商品レビュー

2024/09/23

小説、とあるけれど、あいかわらずエッセイです。でも面白い。自分もようやく最近になって、本にまつわる思わぬ偶然に出会えるようになりました。ただただ馬齢を重ねてきたのではなかったなあ、と感慨に耽ったり。

2024/07/29

本との出会いをいろんな場面を思い起こしながら深掘りしていくような物語。
9篇の連作小説集になっている。

まだまだ未読のものやもう一度読んでみたい本なども…。
懐かしいTV番組『夢で逢えたら』のくだりもある。
手品から蜂での「猫町」から広がっていく話が好き。

不思議な時計の中の一文に
読む、という行為の主体となる自分は、時と共に経験を加えて行きます。昨日と今日のわたし、そして明日のわたしは違う。だから、読書の定点観測ということがいわれる。同じ本を、時を経て読む。それによって、若い時にはつかみ取ることのできなかった宝が得られる。
一方、ものを知らないころの読書もまた、無垢の舌だけが知ることの味を、発見の喜びと驚きを与えてくれます。

確かにそうかもしれないと。
まだまだ出会えていない本、そして本棚にある古い本を読むとその時期で感じたことや思うことは変わっているのだろう。

2024/07/20

不思議な島／島から星へ／星からブランデー／
ブランデーから授業／授業から映画／映画から手品／
手品から蜂／蜂から時計／不思議な時計

読むこと、書くこと、記憶と創作、そして 本たち
連想していく物語に惹かれる。すぐに忘れてしまいそうだけど思い出すかもしれない。この感じを