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伊良刹那(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2024/03/27
JAN 9784103554417

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商品レビュー

2.8

7件のお客様レビュー

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2024/07/07

17歳でこの語彙力はすごい。 たぶん純文学的な作家さんに刺激を受けているのだろうと思ったけれど、ちょっと難しい言葉が多過ぎて、前半で読むのをやめてしまう人がいるかも。 でも後半からだんだん文章に慣れてきて、美と芸術と哲学の奥深さをしとしと雨が染み込むように感じながら、ラストスパー...

17歳でこの語彙力はすごい。 たぶん純文学的な作家さんに刺激を受けているのだろうと思ったけれど、ちょっと難しい言葉が多過ぎて、前半で読むのをやめてしまう人がいるかも。 でも後半からだんだん文章に慣れてきて、美と芸術と哲学の奥深さをしとしと雨が染み込むように感じながら、ラストスパートは、芸術家ってきっとこんな精神状態なんだろうな、と。 この哲学感を作中で高校生が語り合う違和感を感じたけど、著者も高校生でこの作品を書いてる訳で…。ありえるのか。すごい感性です。

Posted by ブクログ

2024/06/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

史上最年少の17歳で新潮新人賞を受賞され話題となっていた作品。 この謳い文句につられて読んだ訳では無く、彼が三島由紀夫さんの大ファンであり、「あんな美しい文章を書いてみたいと思った」と仰っていたからです。 しかも男同士の恋愛、美をテーマにしたとなれば、最近おびのりさんにお勧め頂いた『仮面の告白』と『禁色』を読んで衝撃を受けた私としては気になって仕方がないわけです。 現代風にアレンジされた三島由紀夫イズムがどんなものなのか、それはもう楽しみにしていました。 楽しみにしていたんですよ、本当に… うん、小難しい事を書けば良いってもんじゃ無いよな…。美しい文章って、こういう事じゃないと思うんだよな… 東出さんの帯の「すげぇ。三島みたい」って言うやつがですね「中身は無いけど三島さんみたいな難しい文章書けるんだね、へーすごいねー」に見えてくるんですよ。 ちょっと怒りすら湧いてますよ私。 まず、美醜についてあんな語り合い方をする高校生なんていませんよ。 この感じの語り合いをさせたいなら、舞台は現代では駄目です。三島さんのは時代背景があってこそのあの美しさですし、それですら会話はもっと分かりやすいです。 調べないと分からないような言葉が並んでいるので、余計に中身がスカスカに思えてしまいます。 読み始めて3ページで嫌気がさして来ましたが、それだけで評価するのもどうかと思ったので全部読みましたが、最後までしんどかったですし何にも頭に残ってません。 これを全部スマホで書いていたという熱意は素直に凄いと思います。 でも中身が、中身!! 速水が北条を好きだと気付いた時の描写も小難しく書いてましたけど、へー…としか思わないし、最後に速水は自殺するのですが、へー…としか思わないし、死ぬ必要ありました? 私がアホで読み取れてないだけかも知れないですけれど。 三島さんの死生観を真似したんですかね? せっかく物が書けるんだから、無理矢理に三島由紀夫さんの同人誌みたいにしなくても、もっと舞台に合った書き方をした方が良かったんじゃないのかと。 現に佐藤究さんの『幽玄F』は三島さんの『豊穣の海』に対するリスペクトがビシビシ感じられます。 ここは人生経験とか作家履歴の違いもあるとは思いますが、三島由紀夫さんリスペクトの17歳で売り出すからには、佐藤さんまでとは行かなくとも、もっと同人誌の域を出ないと駄目なんじゃないかなあ。 でもこの文章じゃなかったら中身がなあ… 「性別を超えた美しさを描きたかったから」と仰ってましたけどあまり伝わらなかったしなあ… 主人公を美術部にしてるのも、好きになった男の絵を書かせたいだけのご都合設定に思えるしなあ。 まあ、これはあくまでも私の意見です。 一応ネタバレにしてありますが、お気になられた方はご自身の目でお確かめ下さい。 小難しい文章ですが、読みやすいのですぐ読めます。 私にはどうやらZ世代の小説は向いていないようです。 『この世の果ての殺人』も無理だったし、ことごとく合わないなあ…。 年上の作家さんが書くのだけ読んでようかな。

Posted by ブクログ

2024/06/16

史上最年少(17歳)での新潮新人賞の受賞対象となった作品。男子高校生の「美」や「愛」をめぐるやりとりを描く。 確かに三島由紀夫を思わせる高尚で耽美な文体で、高校2年生がこれを書いたのかと思うと、驚嘆を禁じ得ず、率直にすごいなと感じる。 ただ、中身としては、読み終わった後、正直、ほ...

史上最年少(17歳)での新潮新人賞の受賞対象となった作品。男子高校生の「美」や「愛」をめぐるやりとりを描く。 確かに三島由紀夫を思わせる高尚で耽美な文体で、高校2年生がこれを書いたのかと思うと、驚嘆を禁じ得ず、率直にすごいなと感じる。 ただ、中身としては、読み終わった後、正直、ほとんど何も残らなかった。高校生が話す内容と思えないようなあまりに観念的な会話シーンが続き、美や死、愛などについての登場人物たちの語りも、難しい言葉をこねくり回しているだけで、本質をついているように思えなかった。

Posted by ブクログ

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