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TSMC 世界を動かすヒミツ
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | CCCメディアハウス |
発売年月日 | 2024/03/22 |
JAN | 9784484221113 |
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TSMC の取材を続けてきたジャーナリストが、日本人が読むことを想定して書いた、分厚い本。経験曲線が効く半導体製造でファウンドリーとして腹を括り、人材を集め、研究・開発や投資を続けることで成長してきたことがよく分かる。nVidia や Apple も、TSMC がいないと半導体を...
TSMC の取材を続けてきたジャーナリストが、日本人が読むことを想定して書いた、分厚い本。経験曲線が効く半導体製造でファウンドリーとして腹を括り、人材を集め、研究・開発や投資を続けることで成長してきたことがよく分かる。nVidia や Apple も、TSMC がいないと半導体を世に出せないのだ。 世界においてその国や地域の重要性を考えるとき、例えば石油や天然ガス、希少鉱物などを持っていると強い。それに加え、TSMC のような世界に影響力がある産業を持つことも強さに繋がる。武器を買うよりも効果的な資金の使い方ではないかと感じた。
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TSMCの成長の歴史が一挙に読める。ファウンドリービジネスを見極めた先見性、インセンティブの高い報酬体系や結果と責任を猛烈に求める社風、政治から始まり、政治にも翻弄される歴史など、が学べました。
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その名を聞かない日がないほど重要な企業であるものの、実態は何も知らないので読んでみた。 まず設立されてから40年にも満たない企業であること、にも関わらず時価総額の世界ランキング10-12位に位置し、純利益では4位、先端半導体の世界シェアは9割を握るという驚異的な成長を遂げたことに...
その名を聞かない日がないほど重要な企業であるものの、実態は何も知らないので読んでみた。 まず設立されてから40年にも満たない企業であること、にも関わらず時価総額の世界ランキング10-12位に位置し、純利益では4位、先端半導体の世界シェアは9割を握るという驚異的な成長を遂げたことに驚いた。 半導体は高度な技術と非常に多くの工程を要する製品なため、設計と製造の分業が進み、tsmcは製造に特化したファウンドリーという形態をとる。製造と言っても設備投資や研究開発には莫大な資金投入が長期的に必要となる。1976年には台湾がアメリカラジオ会社からの技術供与を受けている。1980年に新竹サイエンスパークがオープンし、1987年に工研員から派生した2つ目の会社がtsmcだった。 また、顧客の製品製造を受託して利益を上げるため、顧客の成功が即ち自社の成功となる。顧客はパスワードを取得してtsmc工場の進捗をいつでも確認でき、トラブルがあれば昼夜を問わず24時間体制で技術者が駆け付ける。研究開発でライバルに勝つために、エンジニアも3交代の24時間体制で仕事に没頭し、残業や長期出張なども厭わない。 成功の裏にはこうした、今で言うブラックな部分も受け入れる国民性があるのだと思い知る。 製造業をサービス業として行うことで、より高い価値を顧客に創造する、これは今の日本では賛否があるやり方かもしれない。 1980年代の日本の半導体メーカーは、受託製造ではなく自社製品の製造がメインで、不景気などで生産ラインに空きが出た場合にしか受託製造を行っていなかった。そのため顧客との長期的な協力関係を担保できず、凋落の一因となった。 またインテルも顧客製品との間に利益相反が起きることがあった。インテルはプロセス技術でtsmcの後塵を拝し、アップルがチップの自社設計を始めてtsmcに製造委託するようになると、「アップル+tsmc」という産業協力構造に敗れた。 ウエハー生産には数百ものプロセスがあり、設計から生産まで最低1年はかかる。わずかな値上げを理由に長年付き合いのあるサプライヤーを変更することはあまりない。tsmcは良品率や優れた技術、サービスを提供するだけでなく、価格の引き下げによっても顧客に利益菅家している。 強さの秘密は毎年の値下げを可能にする効率性だけではない。ナレッジマネジメントが優れている。 現在、日本の熊本、米国アリゾナ州、ドイツに工場建設を進めているが、米国の製造価格が台湾より高いため、今後提示価格が台湾工場を大幅に上回る可能性がある。しかし、欧米や日本はナショナルセキュリティを確保するためにより高い対価を払わざるを得なくなる。半導体の販売価格を下げ続けることができなくなると、あらゆる電子製品と科学技術の実際価格が上がり、半導体が身近な存在であり続けることに、大きな不確定要素を形成する。
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