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だから殺し屋は小説を書けない。
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2024/03/14 |
JAN | 9784065348109 |
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商品レビュー
4.4
16件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
次から次へと…! 次々現れる相手に、次々明らかになることに、何が本当で誰が味方なのか、目まぐるしい展開に一気読みしました。 戦闘シーンは怖いし、みんなの生い立ちも残酷すぎるけれど、それ以上の殺し屋の小説への崇高な愛。 殺し屋が書く小説も読みたいし、彼をそうした椿依代の小説も気になる。
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まず、冒頭の一文が良い。 殺し屋にうってつけの趣味は、小説をかくことである。 そこから数行読むだけで、なるほど確かにうってつけだなと納得する。 幼い頃に心を殺さざるを得なかった主人公は、住まいにもベッドしか置いていない。食事も完全栄養食のパウチと水。なるべく他人と関わらずに生きていて、親代わりの“和尚”に言われることだけを信じてそれに従って生きている。 本を読むためには人と接触しなければならないが、書くだけならその辺の紙に書けば良い。よく言われる「チラシの裏にでも書いとけ」を実践しているわけだ。 主人公にとって全てのものは使い捨てだから、読んだ本は処分する。読むという行為を“和尚”に知られると、処分されてしまうから。書いた作品も燃やしてしまう。 殺し屋が主人公の作品の中でも、かなり自分自身を律しているというか、そう刷り込まれているのが不憫で哀しい。 その主人公が、推し作家と現実で邂逅し、少しずつ感情を取り戻していく。 教えられていた自分の生い立ちと、事実はまるで違っていた。都合の良い殺戮人形として育てられ、処分されていく殺し屋たち。 謎解きも楽しく、私が怪しいと感じた人物は、そんなもん?というくらい警察にも主人公にもスルーされていたが、やはり関わりがあった。 戦闘シーンは、それぞれの得手を駆使しての心理戦を絡めたもので、読み応えあり。 主人公が泣くより前に、私が泣きながら読了した。 本当に“和尚”が身勝手極まりない。 哀しくて寂しくてやりきれない。 でも、過去は変えられないし、どうにもできない。 ラストの更に後の話も読んでみたいけれど、このまま静かに過ごせるならば、それが一番かも。 引用──「あなたが、あなたの小説が、僕の心をよみがえらせてくれた。僕が小説を好きなのは、僕が人間を好きだったからなんだ」
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赤ちゃんの頃に捨てられ、殺し屋になるべく和尚のもとで育てあげられた雨乞。 修業を積み心を殺す事に成功し殺し屋として生きていく。 そんな雨乞が椿依代という作家が書く小説に出会ってしまった。 小説に出会い、椿依代と出会い、殺していた心を徐々に取り戻していく。 雨乞の純真さに魅力を感じ...
赤ちゃんの頃に捨てられ、殺し屋になるべく和尚のもとで育てあげられた雨乞。 修業を積み心を殺す事に成功し殺し屋として生きていく。 そんな雨乞が椿依代という作家が書く小説に出会ってしまった。 小説に出会い、椿依代と出会い、殺していた心を徐々に取り戻していく。 雨乞の純真さに魅力を感じ、最後の方はじんわりくる。 いや~面白かった。 しかも、読んだ小説は痕跡を残さない為に燃やしてしまうから手元に残らない。 そのために、なんと!!76冊も買い、全文を覚えてしまう程に。同じ本を76回も繰り返した事ないな。すごい。 そして、自分でも書き始めるのだが、上手く書けない、、でも、私は雨乞の書く小説好きでした笑。ショートショートの中に紛れてそう笑
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