初夜下剋上 ぽっちゃり姫ですがイケメン副団長の夫と一夜で立場が逆転しました フェアリーキス

竹輪(著者), 深山キリ(イラスト)

• 販売会社／発売会社: Jパブリッシング
• 発売年月日: 2024/02/27
• JAN: 9784866696508

商品レビュー

2024/03/03

タイトルは『下剋上』とあるけれども、これは決して「白パン」ことぽっちゃり姫シャルが自ら望んだことではなく、旦那様が勝手にシャルの白パンボディ（主にお胸）に夢中になり、勝手に転がり落ちただけという。
シャルが全く意図していないのに、旦那様含めて周りが勝手に解釈して勝手に彼女を持ち上げていく様は、完全にコント。
悪役令嬢的キャラも手のひら返して親友枠に収まりますし。
そして、今まで親にも放置されていたぽっちゃり姫の評価が上がっていくに反比例して、シャルの旦那様への評価は下がっていくという。
シャル視点で見ると、彼はマジ彼女の話も聞かんと暴走している絶倫旦那でしかないからね、仕方ないね。
どこに好感度が上がる場面あった？
プレイにスライム使うような奴ですよ？
そりゃ鬱憤たまって爆発してもやむなし。

旦那が致命的なやらかしをしてから、シャルが爆発。
そこで初めてシャルに全く愛されていなかったことに気付く旦那……哀れ。
そこから多少は改心するんですけども、譲歩はしてくれても押し通すところは押し通すので、読んでいるこちらの好感度は上がりにくい。
この人、自分が愛されることしか考えてなくない？
それに、どう考えても嘘ですよねと丸分かりの、でも別件の地雷を抱えた旦那様の愛人（？）＋隠し子（！？）登場で話がややこしくなるという。
このお陰でシャルのトラウマになっていた親との件が一山越えたのはよかったけども。
それに王女としての貫禄出てたのも良かった。
かっこいい！

最終的に、シャルをストレスなく幸せに暮らさせてやれよとしみじみ思うお話だった。
彼女のメンタル的味方は、義母と昔からの親友くらいじゃないかな。
最後まで旦那は好感度上がり切らないまま終わるからね……やむなし。