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吉行淳之介 掌篇全集 中公文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2024/02/22 |
JAN | 9784122074873 |
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吉行淳之介 掌篇全集
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商品レビュー
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短篇の名手による、研ぎ澄まされた掌篇五十篇。一九六一年の「肥った客」から八三年の「夢の車輪」まで年代順に初集成。文庫オリジナル。〈解説〉荒川洋治
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所謂文学の作家をジャンル小説的な切り口で、というコンセプトの短編集は偶にあって、例を挙げると「川端康成異相短編集」(中公文庫)とか「三島由紀夫×ミステリ」(河出文庫)とか。この手を見ると、同様の企画にフィットしそうな作家は誰だろうと考えるわけで、その筆頭が吉行氏だった。氏の短編...
所謂文学の作家をジャンル小説的な切り口で、というコンセプトの短編集は偶にあって、例を挙げると「川端康成異相短編集」(中公文庫)とか「三島由紀夫×ミステリ」(河出文庫)とか。この手を見ると、同様の企画にフィットしそうな作家は誰だろうと考えるわけで、その筆頭が吉行氏だった。氏の短編には生と性の問題に顕微鏡的なリアリズムで立ち向かう、生真面目な作も多いのだけれど、乱歩の言う「奇妙な味」とはこういうことだと思える、とにかく変な話も数多い。本作はそうした作を集めたわけではなく、単に長さを基準に極めて短いものということのようだが、やっぱり変な話が多い。所謂ショートショートとは違ってオチ話ではないのだが、如何にも文学なリアリズのスケッチでもない。気になる人は冒頭の「太った客」でも立ち読みしてみればいいだろう。ホントに、なんだこれはと言うしかない話である。後半になるに従って夢の話が増え、同時に夢であることをアンチリアリズムのエクスキューズに使っている感じが強くなるのが残念。吉行淳之介異色短編集というのを誰か編んではくれまいか。
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