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悼みの海 講談社文庫

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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2024/02/15 |
JAN | 9784065340660 |
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悼みの海
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商品レビュー
3.8
5件のお客様レビュー
本書の中心テーマは、間違いなく「未来に残したい風景」だと思います。「仙河海」シリーズをライフワークとして取り組む熊谷達也さんの、痛切な悼みや祈りがあふれる渾身の力作でした。 物語は、故郷である(気仙沼をモデルにした架空の町)仙河海と決別していた主人公が、震災をきっかけに故郷...
本書の中心テーマは、間違いなく「未来に残したい風景」だと思います。「仙河海」シリーズをライフワークとして取り組む熊谷達也さんの、痛切な悼みや祈りがあふれる渾身の力作でした。 物語は、故郷である(気仙沼をモデルにした架空の町)仙河海と決別していた主人公が、震災をきっかけに故郷に戻り、生まれ育った町を見つめ直し、故郷の未来に想いを託す内容で、3部構成です。 第1部は、主人公が仙台市で被災し、仙河海で両親が安否不明のまま、3週間の仙台市内の混乱が描かれます。 第2部は、震災から50年後の仙河海市が舞台で、やや印象が異質です。小3児童の視点で、仙河海の街の歴史と経緯を学び、未来を託されます。 第3部は震災の2年後。主人公は傷の痛みを抱える仲間たちと、その都度様々なことに区切りをつけながら、前に踏み出していきます。 3部を通じて、主人公の再生の物語とも受け取れますが、やはり人の営みが戻るためにも、その心の拠り所となる風景が絶対に必要なのだと、筆者の心の叫びが聞こえてきそうです。 想定した高さの津波を一律に防ぎ切るという考え方に基づいて造られた巨大防潮堤は、住民の意向も十分に反映されませんでした。次に来る津波の高さの予測も判らないまま…。 第2部の最後、防潮堤爆破未遂事件の首謀者?は意味深で衝撃的でしたが、気持ちは伝わります。 今生きている「私たちが未来に何を残すか」 真剣に考え続ける責任がありますね。そんなことを考えさせてくれる一冊でした。
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東日本大震災の日、 私は卒業式の前日で教室で待機中だった。 もうすぐで下校時間だな~ と読書をしながら考えていたら突然 先生達が教室に走ってきて テレビを点けるように言われた。 そしたら津波の映像で 私たちが住むこの日本で 本当に起きていることなのか 信じりなくて夢を見ている...
東日本大震災の日、 私は卒業式の前日で教室で待機中だった。 もうすぐで下校時間だな~ と読書をしながら考えていたら突然 先生達が教室に走ってきて テレビを点けるように言われた。 そしたら津波の映像で 私たちが住むこの日本で 本当に起きていることなのか 信じりなくて夢を見ているようだった。 自然災害はどうしようもないから 上手く付き合っていくしかないと思う。 だけど災害が起きる度に どうしようもなく悔しい気持ちになる。
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宮城県気仙沼市が、この書に出てくる「仙河海市」のモデルになっている。これは、2011年の東日本大震災に関連した物語である。 第一部:仙台で働いていた川島聡太は、東日本大震災に遭い、両親と連絡がつかないことが気にかかり、故郷の仙河海市に向かう。 仕事中にビルの大揺れから始まり、歩...
宮城県気仙沼市が、この書に出てくる「仙河海市」のモデルになっている。これは、2011年の東日本大震災に関連した物語である。 第一部:仙台で働いていた川島聡太は、東日本大震災に遭い、両親と連絡がつかないことが気にかかり、故郷の仙河海市に向かう。 仕事中にビルの大揺れから始まり、歩いて塾生を送り、ライフラインの復旧のないまま車を走らせて避難所まで…という被災状況が非常にリアルに描かれている。 第二部:東日本大震災から50年後の仙河海市に住む小学生の呼人は、海を見たことがない。 少し先の未来を描いているのだが、ここで待人と呼ばれているちょっと変わった爺さんと出会う。 爺さんが呼人に託したものとは…。 第三部:川島聡太が仙台を離れ、生まれ故郷の仙河海市に戻りタクシー運転手として暮らし始めて3年後のこと。同級生たちとの交流、そして高校時代に付き合っていた笑子との再会。 ここから以降の出来事が、第二部の爺さんとなるまでだとわかる。 東日本大震災のことを知ることは辛いが、震災で失われた命や風景を悼むことも必要だと今になって思う。 地震はいつどこで起こるかわからないからこそ、常に心していなければならない。
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