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江國香織(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 朝日新聞出版
発売年月日 2024/02/07
JAN 9784022519610

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商品レビュー

3.4

46件のお客様レビュー

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2024/11/11

江國香織さんの書く、「子供目線」の物語が苦手だと改めて感じた。 自分の子供の頃の記憶が鮮明に思い出されて、恥ずかしいような悲しいような気分になるからかもしれない。 日曜日の夕方のような気持ちになるからかもしれない。 1章目は「子供目線」の物語で、それとは対になるように3章目は「...

江國香織さんの書く、「子供目線」の物語が苦手だと改めて感じた。 自分の子供の頃の記憶が鮮明に思い出されて、恥ずかしいような悲しいような気分になるからかもしれない。 日曜日の夕方のような気持ちになるからかもしれない。 1章目は「子供目線」の物語で、それとは対になるように3章目は「徘徊する老人」目線の物語。 こちらは「様々なことを忘れていく怖さ」みたいなものを節々に感じられて、読んでいて常に不安な気持ちにさせられた。 この悲しい気持ちや不安な気持ちをすべて包括しつつ、きれいな文章で紡ぐ江國香織さんの作品が、やっぱり好きです。

Posted by ブクログ

2024/10/22

小学生の頃に住んでいた町は、近くに川があったなぁ。祖父が泊まりにきては川へ釣りに出掛けていたことを思い出す。

Posted by ブクログ

2024/10/11

同じタイトルでⅠⅡⅢ3篇が収録されておりそれぞれ違う小説。 この著者の本を読むとしばらくの間影響を受け、文を書くとそれ風になってしまう カラスと人との視座が行き来する、生の悦びを感じるⅡ、異国で一人暮らす認知症の女性の現実と忘却を行き来する内面世界を描いたⅢがいい。 P80 「...

同じタイトルでⅠⅡⅢ3篇が収録されておりそれぞれ違う小説。 この著者の本を読むとしばらくの間影響を受け、文を書くとそれ風になってしまう カラスと人との視座が行き来する、生の悦びを感じるⅡ、異国で一人暮らす認知症の女性の現実と忘却を行き来する内面世界を描いたⅢがいい。 P80 「服が毎年着られなくなるのは子供だけだし、それでいいの。大きくなれるうちはなっておきなさい」と続けて、だだだだだ、と勢いよくミシンを作動させた。 P104 近づいてきたのは雄ガラスだった。無遠慮にも隣に並び、しなびたフライドポテトを一本彼女の足元に置く。さあおたべ、とでもいうように。彼女は困惑した。【中略】彼女はフライドポテトを一口かじり(油脂の、力の湧く味がした)残りをオスに返す。どういうわけか、そうするべきだと感じたからだ。オスはそれをくわえ、また彼女の足元に置いた。彼女は端をほんの少しかじり。彼に返す。そんなことを五、六度繰り返しただろうか。強烈な不安は静かな悦びに取って代わられていた。頭を低くして身を寄せてきた雄の首すじに、彼女はそっと嘴をさし入れる。くかかか、くかかか、と小刻みに嘴を開閉し、生まれてはじめて自分以外の個体の羽づくろいをした。 【中略】瞬膜が半分閉じられた彼女の目に、日ざしにあたためられたアスファルトが、鉱物混合色とでもいうべき色合いに燃え立つのが見えた。腐敗と荒廃の結果であるその地面が、今の彼女にはおそろしく美しく、生命力に溢れたものに見えるのだった。

Posted by ブクログ

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