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ばんじろう 歌集 コスモス叢書
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ばんじろう 歌集 コスモス叢書

大松達知(著者)

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ばんじろう 歌集 コスモス叢書

定価 ¥2,750

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 六花書林/開発社
発売年月日 2024/01/25
JAN 9784910181608

ばんじろう

¥1,430

商品レビュー

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2024/10/10

日常や家族との交流を軽やかに楽しく詠った歌もあれば、風刺のきいた職業詠、社会詠もある。 父への挽歌連作、教師の視点での生徒たちの描写に鋭さがある。 沖縄の連作はどれも刺さる歌で沖縄の現状を具象化していて帰省時に味わう楽しみができた。 あとがきの「過去そして未来とどう響き合うのかを...

日常や家族との交流を軽やかに楽しく詠った歌もあれば、風刺のきいた職業詠、社会詠もある。 父への挽歌連作、教師の視点での生徒たちの描写に鋭さがある。 沖縄の連作はどれも刺さる歌で沖縄の現状を具象化していて帰省時に味わう楽しみができた。 あとがきの「過去そして未来とどう響き合うのかを楽しむ作業」という歌への姿勢は見習おうと思った。 十一時間労働、二時間半宴<パパ・飲み会>とカレンダーにあり ひと夏を<やることリスト>生き延びたスケッチブック、B4、ロフト 春の日の水族館の水を見るように見ている歌集の余白 読んでいる本のページの番号を憶えて閉じてすこし注ぎ足す 沖縄県を二十回ほど訪えど基地に指すら入れたことがない <かねひで>で巻餅買って炮炮買って、辺野古に行こうと言い出せず妻に ぺらぺらのペットボトルに詰め替えて羽田まで飲む泡盛すこし 鶏ももの三百グラム買うときの、ちょっと出ちゃっていいですか?好き 踏切で待たされるのがすこし好き、そう思ってる今はすこし好き 治ったらどこか行きたいところある?訊いたとき父の目を見なかった アルコールつけて机を拭いており生徒の生きた跡を消しおり <女3><男6><その他1>なんて生物欄に書く遠い春 この体、可愛いようなないようないつもどかが痒い人生

Posted by ブクログ

2024/07/28

英語の教員もしている歌人、大松達知の第6歌集。著者の短歌を初めて読んだのは『短歌タイムカプセル』というアンソロジーで、気になっていたところブク友のまことのレビューでこの歌集が読みたくなって手に取った。 ユーモアを感じさせる短歌が多く、教員生活のことを読んだ短歌も多い。とても面白...

英語の教員もしている歌人、大松達知の第6歌集。著者の短歌を初めて読んだのは『短歌タイムカプセル』というアンソロジーで、気になっていたところブク友のまことのレビューでこの歌集が読みたくなって手に取った。 ユーモアを感じさせる短歌が多く、教員生活のことを読んだ短歌も多い。とても面白くて、手に入れば、以前の著者の歌集も読みたいと思う。 あすのぼくからの元気を借りてきてもう一杯のワイルドターキー 治ったらどこか行きたいところある? 訊いたとき父の目を見なかった 一時間半かけてようやく来た生徒遅刻だぞって言ってなんになる

Posted by ブクログ

2024/05/03

<かへりみちひとりラーメン食ふことをたのしみとして君とわかれき> <誤植あり。中野駅徒歩十二年。それでいいかもしれないけれど> などの歌がよく引かれる大松達知さんの第六歌集。 大松さんは中高一貫の男子校に勤務している教師だそうです。 私の小学校六年生の時の担任の先生が、関係...

<かへりみちひとりラーメン食ふことをたのしみとして君とわかれき> <誤植あり。中野駅徒歩十二年。それでいいかもしれないけれど> などの歌がよく引かれる大松達知さんの第六歌集。 大松さんは中高一貫の男子校に勤務している教師だそうです。 私の小学校六年生の時の担任の先生が、関係ないけど大松先生というサッカーの上手い先生だったので親近感がわきます。 この歌集ではお父様を食道癌で亡くされるところから、コロナ禍での緊急事態宣言。ウクライナ侵攻。加齢など、597首が詠まれています。 他にはコーヒーがかなりお好きで、餃子もお好きらしいのがわかりました。 <咲くためにこれまで生きた菜の花のなるべく咲いてない束を買う> <ひらがなを読む四歳がゆ・り・か・ご・の・う・た、と読みたり父はすこし泣く> <このあとの八時間後に父逝くと知らずひとりの餃子を食べた> <ふたたびを新人教師にならなくていいやすらぎにほんとやすらぐ> <「短歌って右だと思ってたんだけど、オーマツ、いつからそんなんなった?」> <画家は言う。しんどいときに絵は描ける、しんどいときの方が絵が良い> <買ってやることが愛ではないけれど、あしたには来る赤い一輪車> <デコポンに癒されながらデコポンのひとつさえわれは癒すことなし> <四十年ものの梅干しすごいなあ、ふうん俺よりだいぶ歳下> <おばあちゃんでごめんなさね、そういった人のお気持ちいまはだいぶわかる>

Posted by ブクログ

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