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書くことの不純
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2024/01/22 |
JAN | 9784120057373 |
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書くことの不純
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商品レビュー
3.7
5件のお客様レビュー
彼の脱システム論は凡庸で退屈だったが今回の本は良い。栗城の部分も良いし三島の部分も良い。脱システム論は言い訳じみていて嘘くさいところも嫌いだったのだと今回のあとがきを読んで得心した。これからはエッセイも面白くなりそうで嬉しい
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これは、今年の上半期(はもう終わったか汗、じゃあ年間と言い換えてもよい)に読了した中で、ナンバーワンかもしれない、少なくとも上位3冊には絶対入ると思う。 大好きな角幡さんの最新著作とあって、単純に「読もう」と思って手にした。自分の冒険譚にまつわるエッセイだろう、くらいの軽い気持ち...
これは、今年の上半期(はもう終わったか汗、じゃあ年間と言い換えてもよい)に読了した中で、ナンバーワンかもしれない、少なくとも上位3冊には絶対入ると思う。 大好きな角幡さんの最新著作とあって、単純に「読もう」と思って手にした。自分の冒険譚にまつわるエッセイだろう、くらいの軽い気持ちで。 ところがどっこい。 うむむ、これは哲学ですね。「書く」ことと、己の思いに従って、というか突き動かされて、人生をかけて向き合う極地行、著者自身の冒険という「行為」についての、己の哲学書でした。やられた。 とにかく、突き詰めている。自身の、冒険について。書くことについて。それを世のほかの人々(たとえば、わかりやすいところで言えば、星野道夫とか、植村直巳とか。芸術そのものとか)と重ね合わせたり、引き合いに出したり諸々しながら、表現することの意味、自身の行為とその思想、哲学に向き合っている。 読みながら、実は私自身の哲学(なんていう立派なものではないけれども、理想というか信念というか、まあ思い込み?)とは若干方向性が違っていたりして、ひそかに「えー.......」と少々意気消沈気味に読んでいたのだけれども。 本書の半分近くが、三島由紀夫がその材になっているのだけれど、三島は正直、あまり読んだことがなく、なんなら『レター教室』は面白いよね、くらいにしか思っていなかったのだけれども、本書であれこれ語られているのを見て、読んでみたくなった(ってか、今までも読もうと思って『金閣寺』とか『仮面の告白』とか、おいてあるんだけど読めてない汗)。 最近よく思うのは、天才と呼ばれる人は、なぜかみんな最終的には普遍性を追い求めるのだなあってこと。自分の人生を生きるとか、自己実現とか、そういう凡人の思考回路ではなく、物事の本質や普遍性、いま現実に向き合っているものではなくて、その先に何があるのか、その向こう側にあるものを追いかけている気がする。 角幡さんもそっち側にいっちゃうのかしら、とさみしい気持ちをおぼえたが、あとがきで「何かに触れ、経験し、深く感じいり、心を揺り動かされ、それを誰かに伝えること」が生きること、と結んでいてくれたのでちょっとほっとした。 私個人としては、人は関係性の中でしか生きられない、と信じているのでね。 本書を読みつつ、ジョン・クラカワーの『荒野へ』を思い出したり、山岳もの結構好きなのに『神々の山嶺』は知らなかったわ~、映画にも漫画にもなってるくらい人気作だったらしいのに、とショックを受けたり、そういや『デス・ゾーン』もまだ読めてなかったわ、と思い出したり、『アート・オブ・フリーダム』読んでみたい、と思ったり、フレーズもたくさん拾ったし、いろいろ忙しかった。 でもとてもよかった。一気読み。 やっぱいいなあ、角幡さん。十人しか喜んでくれない、なんてことはないと思います! 本年のベスト3に入りそうです。
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「内在」と「関係」、自分がどちらに重きを置いてるか考えさせられた。内在と言いたいが、関係に囚われているのは否定できない。記者として内在の赴くままに動いて、その行動が自分の心の中の「関係」に関わらず、他人の心に響けばと思えた。
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