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友喰い 鬼食役人のあやかし退治帖 新潮文庫nex
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友喰い 鬼食役人のあやかし退治帖 新潮文庫nex

大塚已愛(著者)

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友喰い 鬼食役人のあやかし退治帖 新潮文庫nex

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2024/01/29
JAN 9784101802794

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2024/02/10
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※このレビューにはネタバレを含みます

グロいと安易に言い切れない、ジメジメしているよりからっとした雰囲気の残酷描写。 でもグロ耐性のない人(+芋虫系苦手な人)には決して勧められない、それでもお勧めしたくなっちゃう作品。 あ、でもやっぱり人を選ぶ系の話だよなと、読んでいて随分と悩みました。 面白いんです。 間違いなく面白い! とんでもなく面白い!!(語彙力) 人が人を喰う咀嚼音までリアルな描写、手足引きちぎられるこれまたリアルな描写があっても引き込んでぐいぐい読ませちゃう筆力は流石、大塚先生。 最初の話から、加当君は達磨にされちゃいますからね。 それでいて、他のメンバーよりも「人間」って言われちゃうあたり彼はどうなってるんだよと戸惑っている間に、あら不思議、もうその世界の虜という。 とにかく掴みはバッチリのこの作品。 ただ上記の通りの内容なので、読む人は絶対選ぶ。 でも、好きな人にはたまらない話だと思う。 残酷描写がありつつも、ぐいぐい読めちゃうのは、キャラが魅力的だから。 如何物喰いの坂下さん。 毎回体をめっちゃくちゃにされるのにしれっと復活する、それでいて一番人間やめていないという加当君(嘘だろ) そして、本の虫な上司の(そして謎も多い)小野寺さん。 じめじめした内容の話も出てくるのに、これまた前述通りからっとした雰囲気なのは、このメインキャラたちがジメジメしていないから。 加当君はさておき、他二人は特に除湿器かと言わんばかりにからからしてますから。 加当君はね、ジメジメしている場面もあるんですけど、ブチ切れた時のチートっぷりが凄いので、相殺して余りあるという。 それぞれの過去にもまた興味深いエピソードが用意されてますし。 表題の『友喰い』は特に印象的だった。 この物語の分岐点にもなる話なので余計に。 そこから終盤の展開がたまらなくて。 まさかの小野寺さんの種明かしと身を犠牲にする展開にからのどんでん返し。 ヒーローものの映画を見ているような興奮がありました。 ブチ切れた加当君の大活躍を見よ。 それでも他人事のようにからっとしている坂下さんを見よ(そして、美味しそうに敵を喰らう) そして、ちょっと嬉しそうな小野寺さんを見よ。 これまでの積み重ねがあってキャラたちに思い入れができているからこそ、この身を犠牲にしようとする展開とそれを救いに来る展開に涙と胸アツの両方を味わえるという。 最高のエンタメでした。 いやもう本当に大塚先生の作品にはずれなし。 最後の展開的に、お三方の立場は変わるだろうけれど、これからはそんな三人の珍道中が見られそうな展開だったので、そんな続編も読んでみたい。 という訳で、皆さん読んで! グロと芋虫に耐性がある方は是非是非。 一度読んじゃえば、ぐいぐい読めちゃうと思うので。

Posted by ブクログ

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