手話だからいえること 泣いた青鬼の謎

丸山正樹(著者), 高杉千明(絵)

• 販売会社／発売会社: 偕成社
• 発売年月日: 2023/12/20
• JAN: 9784036355402

商品レビュー

2024/09/21

2作目にあたる今作は美和の本当の父親に対する繊細な心の動きと成長が感じられた。美和が自分で考えて行動した少し切ないラストシーンも良い。児童書はある程度は教訓的になってしまうのは仕方がないが、あまり教訓的すぎると鼻に付いてしまう。その匙加減が難しいと思うが、この作品ではそれがうまく中和されているように感じた。前作のレビューとは意見が変わってしまうが、前作と今作を通して読めば作者の描きたかった世界感が理解できる。美和がもう少し成長した姿をYAで描いても面白いと思った。

2024/05/20

デフ・ヴォイスシリーズ児童向けスピンオフ第2弾。前作の続きから2月までのお話（美和ちゃんは小4）。本編の『慟哭〜』と重なるシーンも。

子供たち！大人になったら本編を読んでね！

2024/05/15

ドラマ化｢デフ・ヴォイス｣シリーズのスピンオフ作品で、｢水まきジイサンと図書館の王女さま｣に続く第2弾！

引っ越してしまった英知くんとの文通の様子。
床屋さんの壁かけ時計
妹のこと
本当のお父さんのこと

前作の展開が日常の謎解きなのに対して、今回は美和ちゃん自身に焦点を当てた展開。
美和ちゃんが日常のなかで色々感じたり、物事をよく考えている様子などを見ていて、大きくなったなぁと感じました。

小学生だって色々感じてるし考えてる。
アラちゃんがすごく良いお父さんになってて嬉しくなった。

表題の“手話だからいえること”に込められた意味を感じられたのも良かった。
私自身が昔手話を習っていたのでちょっと分かるなぁと感じる部分がありました。

巻末に作中に出てきた日常のちょっとした表現、指文字表などの手話の説明が載っているのもいい。

未読の方は本編のデフヴォイスシリーズも読んでみて欲しい。
ミステリーとしても面白いし、ろう者の世界や手話のことなど新しい世界を体験出来ます。