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私たちはなぜスマホを手放せないのか 「気が散る」仕組みの心理学・神経科学
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私たちはなぜスマホを手放せないのか 「気が散る」仕組みの心理学・神経科学

アダム・ガザレイ(著者), ラリー・D.ローゼン(著者), 成田啓行(訳者), 河西哲子(監訳)

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私たちはなぜスマホを手放せないのか 「気が散る」仕組みの心理学・神経科学

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 福村出版
発売年月日 2023/12/11
JAN 9784571210464

私たちはなぜスマホを手放せないのか

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商品レビュー

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2024/08/18

 心理学と神経科学の研究成果を元に、脳や心の仕組みから現代人の「気が散る心」を解き明かす。ガチ研究本のため信頼度は高いが、今この濃ゆさは求めていなかったので、読みたいところ以外は読み飛ばした。  第三部の中に、集中して何かに取り組むための対策案が書いてあった。改めてまとめてみると...

 心理学と神経科学の研究成果を元に、脳や心の仕組みから現代人の「気が散る心」を解き明かす。ガチ研究本のため信頼度は高いが、今この濃ゆさは求めていなかったので、読みたいところ以外は読み飛ばした。  第三部の中に、集中して何かに取り組むための対策案が書いてあった。改めてまとめてみると、なんか全然ふつうのことというか、経験則的に誰でも言えるようなことに収斂するのが面白いといえば面白いのだが、一応理論としては (一)メタ認知を高める (二)利用しやすさを抑える (三)退屈を軽減する (四)不安を軽減する の四原則に沿った対策を打てば良いということだった。例えば仕事でもなんでも、集中してある課題に取り組みたい場合。 (一)メタ認知を高める マルチタスクが効率が良いみたいに考えがちだがこれはメタ認知が不十分な状態である。メールチェックをしたり、誰かのチャットに反応したり、ちょっとスマホを見たり、さっと終わるような事務処理をしたり……といった中断に実際はかなりリソースをとられているということを十分に認識せよ。 (二)利用しやすさを抑える 別のタスクや情報へのアクセスのしやすさを抑えよ。通知をきったり場所を変えたり。パソコン作業の場合、関係ないファイルは閉じる。一定時間特定のソフトを起動させないような制御ができるツールなども活用するとよい。メールやチャットで応答する時間帯を自分ルールとして決めておくのも有効。 (三)退屈を軽減する 今のタスクを楽しいと感じられるための工夫として、座りっぱなしではなく立ったり歩いたりしながら作業するのは科学的に有効とされる。脳の血流が……ということらしい。音楽を聴くのも良い。そして何より休憩をうまくとること。たとえば。 ・12分でも運動するとよい ・「20-20-20ルール」20分画面を見るたび20フィート(6メートル)先のものを20秒眺める ・自然の中に身を置く ・ぼんやりする ・人と話す ・笑う ・フィクションに没頭する (四)不安を軽減する ここでいう不安とは、取り残される不安のことらしい。新着情報を無視することによって何か良くないことがあるのではないか、と思ってしまう状態のこと。これを軽減するには、例えば「90-20ルール」90分集中している間は声をかけられても応答しないが、そのあと20分はコミュニケーションタイムにする、といったルールを打ち立てそれを周りに宣言して理解を得る、など。  というように対策として珍しいことは書いていないが、「最新科学に裏付けされてる」と思うことで「やっぱりそうなんだ、真面目に意識してやってみるか」と改めて思うような気もする。

Posted by ブクログ

2024/08/01

もっとゴシップ的なスマホ中毒論、電車に乗っても全員スマホ操作しているような異常性を解き明かす話かと思ったら、中身はかなり学術的であり、フォーカスされるのは「スマホによる集中力低下」について。 何かに没頭しているのに、スマホのせいで集中が途切れる。選択的注意ネットワークとワーキン...

もっとゴシップ的なスマホ中毒論、電車に乗っても全員スマホ操作しているような異常性を解き明かす話かと思ったら、中身はかなり学術的であり、フォーカスされるのは「スマホによる集中力低下」について。 何かに没頭しているのに、スマホのせいで集中が途切れる。選択的注意ネットワークとワーキングメモリネットワーク。これら二つの認知制御ネットワークを動的に切り替えているのだというが、認知制御の資源を巡って競合する複数の目標を同時に追うときに、人間の脳は並列処理をするのではなく、課題を切り替えて対応するということがわかった。つまり、マルチタスクはできず、脳自体がネットワークの切り替えを行うことになる。本人が意識的にそうしていてもいなくても、課題のパフォーマンスを低下させてしまう。 歯磨きしながは本を読むとか、認知制御を伴わない動作は同時に可能だが、頭を使うような作業を同時にするのは難しい。スマホはまさにこうした作業の目標干渉になってしまうのだという。 また、研究によると、大人に比べて子どものほうが認知制御能力が未熟なため、現代の若者はマルチタスクやタスクスイッチの誘いに満ちたハイテクな世の中を渡っていこうとしている。この点を認識することも重要だ。 ー テクノロジーによる干渉は、残念ながら、実に私たちのパフォーマンス、人間関係、心身の健康に悪影響を及ぼすことが、大学生から子ども、高齢者、各種の疾患を持つ人々を対象とする膨大な知見で示されている。さらにテクノロジー環境の変化は、干渉によるコストを生じさせているだけでなく、私たちの能力や性質、たとえば長く集中する能力や、活動を一つに絞る能力を減少させ、せっかちさを増加させている可能性があるという。そういった影響が、注意の脆弱性の高い人々でより大きい可能性は、十分に検討されるべき点であろう。それにしても、なぜ私たちは気が散ることを止められないのだろうか。この問題へは「情報採餌理論」が予測的なパースペクティプを提供する。情報から得られる利益、情報を得るためのコスト、情報の利用しやすさ、不安・退屈等を変数とする巧妙なモデルが示されている。 集中し過ぎて、敵に狙われ命を落とす。餌がなくなっているのにいつまでも同じ餌場にいる事を避ける。人間が注意散漫になるのは、元来こうした本能的機能でもあったのだが、スマホがその能力に悪作用してしまう。距離を置く、のが最適かも知れない。しかし、メモでもブクログでも調べものでも何でもスマホを使うので、気が散りまくりで最早後戻りできない。

Posted by ブクログ

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