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富山売薬薩摩組
定価 ¥1,980
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | エイチアンドアイ |
| 発売年月日 | 2023/11/09 |
| JAN | 9784908110146 |
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富山売薬薩摩組
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商品レビュー
3.9
7件のお客様レビュー
富山売薬薩摩組については、先に宮本輝の『潮音』第一巻を読んでいたが、この植松三十里さんの本の方がとても読みやすかった。ボリューム的にも、歴史に疎い私にちょうどいい。 調所広郷と、富山売薬の薩摩組や密田喜兵衛らの話し合いがこのようなものだったかは私には分からないが、ネットで調べる...
富山売薬薩摩組については、先に宮本輝の『潮音』第一巻を読んでいたが、この植松三十里さんの本の方がとても読みやすかった。ボリューム的にも、歴史に疎い私にちょうどいい。 調所広郷と、富山売薬の薩摩組や密田喜兵衛らの話し合いがこのようなものだったかは私には分からないが、ネットで調べると、一冊を通しておおむね史実に基づいた話のようだった。 朝鮮文化を守っている朝鮮人陶工集落も実在していたようで驚いた。 ネットで調べ始めると、調所広郷のことのみならず、奄美大島の黒糖地獄、薩摩焼など次から次へとネットサーフィンが始まり、時間が過ぎていくのだった。 冒頭、富山の谷間に作った朝鮮人参の薬草園が大雨で全滅するところは迫力があったが、それ以降それに比べ、淡々と進んだ印象。もう少し、密貿易シーンなど詳しく見たかった気もする。
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宮本輝の潮音に続けて読む。越中富山売薬の活躍と薩摩藩の暗躍は、手に汗握る。調所広郷がすごく斉彬が悪い印象に書いてあるが,これは、今までの認識とは、逆。勉強します。
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♬~越中富山の反魂丹(はんごんたん)、鼻くそ丸めてぽいぽい~♬というフレーズが自然と口から出て来て、祖父母の家にあったくすんだ赤箱が浮かんだ。幼い頃無断で小さな引き出しを開けたことがある。中には臭い薬袋がたくさん並んでいて、上に折り畳んだまっさらの紙風船を見つけ、膨らませて遊んだ...
♬~越中富山の反魂丹(はんごんたん)、鼻くそ丸めてぽいぽい~♬というフレーズが自然と口から出て来て、祖父母の家にあったくすんだ赤箱が浮かんだ。幼い頃無断で小さな引き出しを開けたことがある。中には臭い薬袋がたくさん並んでいて、上に折り畳んだまっさらの紙風船を見つけ、膨らませて遊んだ後でまた元通りにしてなおし込んだ記憶が蘇った。 故郷・薩摩を後にして半世紀経った。時々、自分のルーツ、薩摩が恋しくなる。そんな時は、年齢から来る単なる感傷に過ぎないのだと切り捨てようと努めるけれど、今回は存分浸ってみようか。 宮本輝さんが、富山の薬売りと薩摩藩を題材にした、初の歴史大河小説『潮音』を執筆中らしい。しかし植松三十里さんが本書を既に上梓していて、読み易い植松さんを選んだ。 赤箱、つまり『置き薬』と呼ばれていたやり方は、薬売り行商人があらかじめ各家庭に薬を置いていき、使った分だけ後払いという「先用後利」の商法だった。江戸時代に、富山が藩を挙げて製薬と売薬の役所を設け、薬売りは信用のおける薬を開発し全国を歩き回った。中でも他国者出入り厳禁の薩摩領で行商したのが「薩摩組」。1831年、薩摩藩家老の調所(ずしょ)広郷は「薩摩組」の喜兵衛に蝦夷昆布の密貿易を持ち掛ける。見返りで良質な漢方薬原料を安く卸せる。巨額の借財で破綻寸前の薩摩藩はアイヌ産の昆布を琉球経由で中国に売り巨利を生みだすのだ。密貿易が幕府に知れたらとんでもない。喜兵衛は渋る「薩摩組」を前に個人で廻船を持つ決意をする。昆布の買い付けに行った蝦夷地でアイヌが松前藩と松前商人に虐げられ、人間扱いされない惨状に憤る。建造した船は6年ほどで遭難にあい、乗組員は5年間行方不明になる(後に帰還)。「薩摩組」の行商では秀吉の朝鮮出兵で連れてこられた朝鮮人の末裔の陶工たちが暮らす集落で病気の子どもを救う。読みながら”美山”のことだろうと推測できた。”美山”は文字通り竹林の緑と石畳が風情を織りなす美しい景観で、今も薩摩焼の町の伝統を誇り高く守っている。やがて、薩摩藩内の派閥争いに敗れた調所は約束通り誰にも語らず責任を一人で負い自死するのだが・・・。 医者にかかれない貧しい薩摩の民は富山の置き薬によってどれだけ命を救われたことだろう。跡継ぎを産めない嫁に子作りの薬を所望する老婆が、同時に自死する薬も請うエピソードが生粋の鹿児島弁で描かれていて心を揺さぶられた。一方で徳川幕府が重農主義から重商主義へ舵取りして衰退していき、やがて明治維新を迎える時代へと進むスケールの大きい展開が興味深い。 ただ、その後を知る私は戦争へと向かっていく時代が待ち受けていると分かっているだけに辛かった。 さあ、ノスタルジアに浸ったのだから前に進もう!
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