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徳望を磨くリーダーの実践訓 古典の三大名著「管子」「論語」「孫子」に学ぶ
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 致知出版社 |
発売年月日 | 2023/11/03 |
JAN | 9784800912954 |
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徳望を磨くリーダーの実践訓
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商品レビュー
4.5
2件のお客様レビュー
管子について、初めて知った。もう少し詳しく調べてみたい。本書で学んだことは数値化の重要性である。現場でも早速活かしていきたい。
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數土文夫氏といえば、東洋古典に造詣が深いことで知られるが、『致知』の読者であれば既にご存知のことだろう。このたび、致知出版社から発刊された「徳望を磨くリーダーの実践訓(2023年)」は、JFEホールディングス名誉顧問であり、財界きっての読書家としても知られる數土氏が、東洋古典三大...
數土文夫氏といえば、東洋古典に造詣が深いことで知られるが、『致知』の読者であれば既にご存知のことだろう。このたび、致知出版社から発刊された「徳望を磨くリーダーの実践訓(2023年)」は、JFEホールディングス名誉顧問であり、財界きっての読書家としても知られる數土氏が、東洋古典三大名著と呼ぶ『管子』『論語』『孫子』から、現代のリーダーに必要な徳望を磨く方法を説く一冊である。内容としては、數土氏自身が経営者対象の連続講義で話した内容をもとに、古典の教えを現代の事例や自身の経験と結びつけて解説している。 本書では、なぜ數土氏が『管子』を東洋古典の筆頭に挙げるのか、その理由と魅力を説明している。それは、『論語』も『孫子』も『管子』から多大な影響を受けていたからである。『管子』の作者である管仲は、貴族や士族ではなく、庶民の幸せと富を国の富と考え、民に与えることで国を豊かにしたという。この考え方は、松下幸之助や稲盛和夫などの偉大な実業家の思想とも通じるものがあると感じた。また、管仲が君主に教えた持続可能な社会を築くための五つの国家観(経済力、人材力、民の活力、統率力、道徳心)は、現代の都市計画や環境問題にも参考になると思った。また、少子高齢化が進展する我が国においては、どう持続的な社会を築いていくのか。その解は、「管子」に書かれている五つの国家観の教えを実践することであると感じた。 『論語』では、孔子が説いた道徳心や義の重要性について解説している。孔子は、利に動かされる小人ではなく、義に従う君子を目指すことを教えた。この教えは、私が尊敬する稲盛和夫氏が創業した京セラの経営理念にも通じるものがあると感じた。また、孔子は、利は義の総和であるという考え方も示した。これは、私利私欲を捨てて義を実践することが、最終的には自分にも利益をもたらすということである。この考え方は、多くの偉大なリーダーたちが実践してきたことと一致すると思った。 『孫子』の中で孫子が説いた戦略や戦術について解説している。孫武が書いたとされる『孫子』では、戦争の勝敗を決めるのは、彼(敵)と己を知ることや、天と地の利を活用することであると教えた。この教えは、ビジネスや人生においても、自分の強みや弱み、競合の状況や動向、環境や条件などを把握することが重要であることを示している。これは、本書の中においても、數土氏のオリジナルとして、「四象限のマトリックス」が紹介されている。このマトリックスを用いることにより、私たち読者は、彼と己の強みや弱みを「見える化」することが可能となる。 また、本書では、孫子の兵法に登場する有名なエピソードを、現代の経営者や企業の事例と比較して解説している。例えば、孫武が呉王に軍事教練を行ったときに、王の妃たちを武将に任命し、命令に従わなかった者を処刑したという話は、リーダーシップの重要性や決断力の必要性を教えてくれる。 さらに本書では、孫子の兵法の教えを自分のビジネスや人生にも活かす方法が示されている。例えば、孫子の兵法の中で重要なポイントとされる「五事七計」を表にまとめたものが本書に掲載されており、數土氏は、これを自分の机に貼って日々の反省に活用していると言われる。五事は、道・天・地・将・法という組織づくりの要諦であり、七計は、有道・有能・天地・法令・強・練・賞罰という五事をさらに細分化し、具体的に計っていくものである。この「五事七計」は、孫子の兵法の肝中の肝であり、組織づくりや戦略立案など、現代のリーダーにも役立つ知恵であると感じた。 私は、本書を読んで、東洋古典の教えの奥深さに感動した。『管子』『論語』『孫子』のそれぞれの教えは、単なる古典の知識ではなく、現代のリーダーシップや経営にも通じる智慧の書であると思った。その理由は、本書で紹介されている教えが、現代の事例や自身の経験と結びつけて解説されており、説得力があり、読みやすいからである。 本書は、數土氏の豊富な知識と経験に裏打ちされた解説で、古典の教えを現代にも活かす方法を示してくれる貴重な一冊である。
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