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動物哲学物語 確かなリスの不確かさ
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動物哲学物語 確かなリスの不確かさ

ドリアン助川(著者)

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動物哲学物語 確かなリスの不確かさ

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社インターナショナル/集英社
発売年月日 2023/10/26
JAN 9784797674378

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2024/11/01

まず、溝上幾久子さんの銅版画が素晴らしくて目が釘付けに。 ドリアン助川さんは、「人はなぜ生きるのか」という疑問に対して、空がきれいだとか木々が風に揺れているとか、そういったことを感じるためだと書かれていたことがあり、感銘を受けた。もしそのような受け止めがなければ宇宙は存在しないも...

まず、溝上幾久子さんの銅版画が素晴らしくて目が釘付けに。 ドリアン助川さんは、「人はなぜ生きるのか」という疑問に対して、空がきれいだとか木々が風に揺れているとか、そういったことを感じるためだと書かれていたことがあり、感銘を受けた。もしそのような受け止めがなければ宇宙は存在しないも同然。だからこそわたしたちは生まれてきて生きているのだという。これは目から鱗だった。 この本はその哲学に貫かれている。p294に同じ趣旨の話が出てくる! 「宇宙が私を生んだのは、たぶん私が必要だったからだ。私に宇宙を見て欲しかったからだ。見てくれる者が一人もいなければ、宇宙はきっと寂しい。カピバラの物語で、ボルボレータさんがおじさんにこう言うだろう。『あなたはどんな小さな命のささやきにも耳を傾け、話を聞いてあげていた。この星が発するあらゆる声を、あなたは全身で受け止めていた。微小なもののなかにすべてがあるの。あなたこそが、このアマゾン河でもっとも大きな存在なのよ』って。まさにあの主張こそが、あの人が信じて止まない宇宙と生き物の関係、つまり『間柄』なんだって。ここにすべてのつながりがあるんだよ」 主人公が動物なのがとても新鮮。生死、生きるということ、世界とは宇宙とは何か、宇宙と自分との関係、などなど哲学が動物たちの生き方、死に方、世界との交感、生態、あるいは彼らの疑問や気づきなどによって語られ、描かれる。 悲しい結末が多いけど、中にはハッピーエンドも。「ゾウガメの時間」の幸せな結末には胸が熱くなった。 コウテイペンギンの厳しい子育ての話。ギーギはこう言う。「その苦しみをもって、僕らが生き抜いたことを実感するためだ。苦しみにも意味があるんだよ」。 これはナチスの迫害を生き抜いたフランクルの言葉だそうだ。 最後の短編、「第21話 対話する鳥(あとがきに代えて)」でガビチョウは語る。「苦しみを受け入れたからこそ、だれもが真似できないただ一つの人生を得る。氷点下六十度で暴風に耐えながら、なにも食べずに卵を抱き続けるコウテイペンギンのパパたちは、だからこそ皇帝になれるんだって」。 順序が逆になったけど、最初の「確かなリスの不確かさ」は、ラプラスとスピノザの言葉から来ている。 p290 「らぷらす、という人が、不確かさと確かさの間にあるものについて哲学的に考えたらしいよ。でも、あの人は目の前に現れたリス君を見て、確率の不可思議さよりももっと素敵なことを書こうと考えたらしい。」 (略) 「それはね、リス君。今、君が生きているということだよ。この森を表現しているとてつもなく大きな力が、リス君を生み出したんだ。それは確実なことだ。すぴのざ、という人が、『確かな意志』と呼んだ力だよ。それなのにリス君は人間たちから、この森に来てはいけない生き物だと決めつけられ、ワナで捕まえられようとしている」。 「確かな意志」は、「確かなリスの不確かさ」ではリスのQ青年によってこう語られる。 p38 「Q青年は思いました。夜になれば星々が輝くこの空も、なんらかの規則性に貫かれている。ボクが今ここで空を見上げているのは不確かさが伴う行為だけれど、この空そのものには不確かさが微塵もない。星は決まった道を行き、朝になれば太陽は必ず顔を出す。 すべて決まっているのだ、とQ青年は思いました。それでも不確かさがすべての風景の動きにつきまとうのは、ボクたちが本当の法則を知らないからだ。知らないから自信がなくて、なんでもあやふやに感じてしまうんだ。でも、この体もまた、「ここに在る」ということはなんらかの確かさの結果ではないだろうか? だから、本来の法則から外れた不自然なものを見ると、理屈抜きでいやな予感がするんだ」

Posted by ブクログ

2024/09/21

読書記録64. 『確かなリスの不確かさ』 #ドリアン助川 作 動物の生態と哲学を組み合わせた 生きる意味を考える一冊 ・存在を自問するリス ・キツネの母系社会と子育ての共有 ・クジラの子育て ・ペンギンの父親の抱卵 ・ウリ坊の鈍感力 21の小さな深いお話し ペンギンの厳しい...

読書記録64. 『確かなリスの不確かさ』 #ドリアン助川 作 動物の生態と哲学を組み合わせた 生きる意味を考える一冊 ・存在を自問するリス ・キツネの母系社会と子育ての共有 ・クジラの子育て ・ペンギンの父親の抱卵 ・ウリ坊の鈍感力 21の小さな深いお話し ペンギンの厳しい子育てより 「苦しみをもって、僕らが生き抜いたことを実感するためだ 苦しみにも意味がある 苦しみを受け入れたからこそ、誰もが真似できないただ一つの人生を得る」 「人間社会が苦手だったあの人が、動物たちに語りかけようとし、哲学に惹きつけられたのも、目の前のことだけで忙しくしている人間社会への反発」 あの人=作者の思いがガビチョウの声に重なって心に届く 作者様の朗読で「カピバラのおじさん」を拝聴出来たのも貴重な体験 #確かなリスの不確かさ #本好き #読了 #부엌독서실 #本のある暮らし

Posted by ブクログ

2024/08/03

思いがけずサイン本 動物の視点の物語集、それでいてとても哲学的。タイトル通り。 思索にふけり、思考が深まる。 話ごとにいろんな哲学者の思想と絡められているようだが、哲学的思考の入門書にもなりそうな? 浅学なので思想の元の全てはわからなかったが、考えさせられた。 丁寧に時間を...

思いがけずサイン本 動物の視点の物語集、それでいてとても哲学的。タイトル通り。 思索にふけり、思考が深まる。 話ごとにいろんな哲学者の思想と絡められているようだが、哲学的思考の入門書にもなりそうな? 浅学なので思想の元の全てはわからなかったが、考えさせられた。 丁寧に時間をかけて読みたい本。 実際にゆっくりゆっくり読んだ。

Posted by ブクログ

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