傷モノの花嫁 講談社タイガ

友麻碧(著者)

• 販売会社／発売会社: 講談社
• 発売年月日: 2023/10/13
• JAN: 9784065335192

商品レビュー

2024/05/29

相変わらず友麻碧先生の圧倒的な面白さ！

お馴染みの河童も登場し、可愛いだけじゃなく、強さと一途さを併せ持つ、虐げられていた女主人公。
そして、ヒーロー夜行のカッコよさ。
強いだけではなく、椿鬼としての悩み、恋する年頃のオトコとしての葛藤。
こんなふうに人間くさくて、でもカッコよく、可愛い、登場人物達。
よく練り上げられたストーリー、友麻ワールドの醍醐味だと思う。

まだ続編あるとのこと。
追いかける小説が増えてしまうけど、嬉しい限りです。

2024/05/17

Tさんのおすすめ。

出たな、手鞠河童。
ほんの一瞬しか出なかったし、湯船に椿の花を浮かべる仕事しかしていなかったが、
いいよ、いいよ、手鞠河童。

あやかしと人とが袂を分かった世界。
皇國は外国へと開国したがあやかしとは敵対関係になっている。
あやかしから國を守る皇國陰陽量退魔部隊の夜行は、
鬼神とも呼ばれ恐れられていたが、
ある時突然に花嫁、菜々緒を連れて帰ってくる。
菜々緒は、霊力の高さから陰陽五家の長に嫁ぐはずだったが、
あやかしにさらわれ妖印をつけられた傷モノ」だった…。

身内に虐げられる話はよくあるが、
敵役の元婚約者とその妻はクズすぎる。
元婚約者も菜々緒を取り戻そうと見苦しく言い寄ってくるが、
菜々緒が傷モノになってしまった原因をつくった妻の方にいたっては、
離縁されるとなって夜行の妻になってもいいと押しかけてくる始末。

重要な役割を果たす菜々緒の銀の簪も、
夜行に元婚約者に、菜々緒自身にと次々とぶっ刺されて、
どれだけ危険な凶器なのか。

まあ、でも和製吸血鬼ということで面白かった。

2024/05/16

菜々緒は
誕生日に許嫁からもらった大切な簪を
突然無くしてしまう。

その簪を取り戻すために結界の外に出てしまい
猩猩に攫われて傷モノとなってしまった。

許嫁との結婚も破談に。

猩猩に攫われた理由を考えたら
許嫁も酷いと思ってしまうけど
穢れとか血筋とかが大切な世界では
当然のことなんだろうなぁ。

それでも
菜々緒が傷モノになった後の
里中からの扱いは酷すぎと思う。

❥❥❥❥
地獄のような日々を過ごしていたけど
ある日紅椿夜行に救われて
菜々緒の世界が一変していくけど
この変化は天と地ほど違い過ぎて。

菜々緒の立場だったら嬉しいことだけど
変化し過ぎて私だったら戸惑うだろうなぁ。

❥❥❥❥
菜々緒が生まれ育った里を出て
皇國での生活が始まった後で分かった
紅椿夜行の秘密は衝撃だった。

まさか吸血体質だったとはね。

でも紅椿夜行の容姿で
普通じゃないとは思ってたから
思ったよりすぐに納得した。

それに
霊力が高い血ほど満たされることや
そして少しの吸血で良くなることを考えると
初対面で菜々美を妻にすると
紅椿夜行が決めたことにも納得できる。

菜々緒も紅椿夜行に
必要とされることに幸せを感じていて
これはこれで良い感じに納まったんじゃない？

ふたりのこれからの物語が楽しみ。